乗れなくても見過ごせない!山北鉄道公園のSL整備運行(神奈川県山北町(やまきたまち))

2026年3月28日(土)


    山北(やまきた)鉄道公園にSLが動態保存されていて、毎月20日前後の平日1日のみ整備運行が実施される。今月は、特別に本日と明日の土日2日間において整備運行が実施される。本日は、そのSLを訪問したい。

行程図
【国府津】こうづ【生麦】なまむぎ【鶴見】つるみ

    整備運行の運行時刻は、10時30分、13時30分、および14時30分の3回だけである。山北鉄道公園の最寄り鉄道路線の時刻表においてその3回の運行時刻を挟む列車は、次のとおりである。

時刻表

    「大宮~山北」間営業キロは、100km超なので「ジパング倶楽部(クラブ)」割引(以下「ジ3割」)を適用することができる(詳細はこちら)。なお、この乗車券は、東京近郊区間外の経路を含み営業キロ100km超なので途中下車前途有効である(詳細はこちら)
【ジ3割】3,380円
のんびり3,510円
【都度払い(小田急経由)】3,547円
【大休30割+α】3,580円

   「大宮⇒国府津」間については、普通列車(快速を含む)のグリーン車を利用する。
    特急列車においては、普通車とグリーン車に料金差ほどの違いを感じてはいない。しかし、普通列車(快速を含む)においては両者の違いは歴然としている。したがって、特急列車のグリーン車を利用することはめったにないが、普通列車(快速を含む)のグリーン車はよく利用している。
    「大宮⇒国府津」間の営業キロは100km超であり、グリーン料金の価格比較は次のとおりである。JREポイントの換金率は、1P=1円とすることが妥当である。その換金率で比較すると、ポイント交換はかなりお得である。
【ポイント交換】600P
【ジ3割】1,260円
【一般(IC)】1,550円

(1)  上野東京ラインのグリーン車

乗車券 ジ3割

    Suica(スイカ)グリーン券は電子きっぷであり、旅情に欠けるのが残念である。

(2)  山北駅


(3)  山北鉄道公園 無料
【所在地】神奈川県山北町(やまきたまち)
【種別】SL列車(圧縮空気)
【編成SL1両&炭水車1両×1路線
【運行形態】単線1編成方式
【用途】整備運行
【運行日】毎月20日前後の平日(1日)
【入場料】無料
【運賃】乗車不可
【最寄り駅】山北(歩3分)
【航空写真】確認可能
【ストリートビュー】確認可能
【投稿写真】確認可能
    圧縮空気によって走行するので、音がしない。スーっと動き始める。1回の運行で、6往復半して休止する。その約10分後に後退する。山北駅のホーム西端においても目撃することができる。

周辺図

全景

遠景

近景

顔アップ

    整備運行の動画はこちら
    休止後の後退はこちら

動輪

D5270号ごあいさつ

    この記述には、ややこしい状況が存在する(詳細はこちら)。

(4)  三ツ池(みついけ)公園 無料
【所在地】神奈川県横浜市

    本日の午後は、諸般の事情により、横浜市内で花見である。



乗車券 ジ3割


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「・・・で、働き・・・」やのうて「・・・で働き、・・・」やろ!山北鉄道公園の哀しい看板

2026年3月28日(土)


    山北(やまきた)鉄道公園に、SLが動態保存されている。そこに、下に示す看板が設置されているのだが、その看板に哀しい記述が存在する。

D5270号ごあいさつ

(1)
    この看板に、次なる記述が存在する。
    【私は昭和19年4月に生れてから山陽線や、東海道線で、働き昭和26年2月国府津機関区に配属されてからは、ほとんど御殿場線で活躍し皆様と一緒にこの山の間を何百回と走りました。】

    このセンテンスには、いくつかの問題が含まれている。
① 長さ
    ビジネスなどの環境においてこの記述を含む書類を提出すると、上司から叱責される。ワンセンテンスが長すぎるのである。
② 生れて
    「生」の送り仮名は、「生まれる」でも「生れる」でもよいとされている。しかし、公用文では「生まれる」が正しいとされている。したがって、次のとおりである。
【推奨】生まれて
【許容】生れて
③ 読点
    読点(とうてん)の場所が不適切である。
【正】・・・山陽線や東海道線で働き、昭和・・・
【誤】・・・山陽線や、東海道線で、働き昭和・・・
④ 2月国府津
    「昭和26年2月国府津機関区に配属されてからは」と記述すると、「昭和26年2月国府津機関区」という名称が存在したかのごとき誤解を招く。「昭和26年2月」と「国府津機関区」の間に、「に」を置くとそのような誤解を防ぐことができる。「に」がなくても文脈としては誤解されないと感じられるが、「に」がないほうがよいという理由があるとは感じられない。したがって、次のとおり記述したほうがよい。
【推奨】昭和26年2月に国府津機関区に配属されてからは
【許容】昭和26年2月国府津機関区に配属されてからは

    以上を考慮すると、推奨される記述は次のとおりである。
【私は昭和19年4月に生まれてから、山陽線や東海道線で働きました。昭和26年2月に国府津機関区に配属されてからは、ほとんど御殿場線で活躍し皆様と一緒にこの山の間を何百回と走りました。】

(2)
    この看板に、次なる記述が存在する。
【御殿場線が昭和43年8月1日に全線に電車が走るようになったので私のつとめも終りになりましたので、山北町の皆様と国鉄当局のご協力によって、この場所に記念として置いて下さるというので安心しました。】

    このセンテンスにおいても、いくつかの問題が含まれている。
① 長さ
    上述の(1)と同様であり、このセンテンスも長すぎる。
② 終り
    「終」の送り仮名は、「終わる」でも「終る」でもよいとされている。しかし、公用文では「終わる」が正しいとされている。したがって、次のとおりである。
【推奨】終わり
【許容】終り
③ ので
    ひとつのセンテンスの中に、「ので」が2か所存在する。このことからも、少なくともふたつのセンテンスに分けるべきである。
④ この場所に記念として置いて下さる
    「この場所に置く」と「記念として置く」では、「記念として」よりも「この場所に」のほうが「置く」との密接度が高いと感じられる。したがって、次のとおりである。
【適切】記念としてこの場所に置く
【不適切】この場所に記念として置く

    以上を考慮すると、推奨される記述は次のとおりである。
【昭和43年8月1日に、御殿場線の全線において電車が走るようになりました。その結果、私のつとめも終って廃棄処分される運命でしたが、山北町の皆様と国鉄当局のご協力によって、記念としてこの場所に置いて下さるというので安心しました。】

    以上の2文について、山北町観光協会に修正を進言したいのだが、進言理由を説得することは容易ではないと感じられるので、保留することとした。山北町観光協会の関係者が本記事を目撃したら、検討していただきたい。


「岩船」やのうて「岩舟」やろ!ウィキペディア「スロープカー」の哀しい施設名称

2026年3月26日(木)


    岩舟ゴルフクラブのスロープカーを調べていて、ややこしい状況に遭遇した。

    そのスロープカーは、ウィキペディア「スロープカー」の導入例として長く掲載されていなかったが、本日やっと掲載された。しかし、残念なことに施設の名称に誤植が存在する。
【正】岩舟ゴルフクラブ
【誤】岩船ゴルフクラブ

<追記>
    「岩船」は、「岩舟」に変更された(2026年5月8日)。


「実習所」やのうて「実習場」やろ!ウィキペディア「小田急花鳥山脈」の哀しい施設名

2026年3月21日(土)


    「小田急花鳥山脈」について調べていて、ややこしい記事に遭遇した。

    ウィキペディア「小田急花鳥山脈」では、現在の施設名称を日本大学の「花鳥山脈実習所」と表記している。日本大学の資料によると、「花鳥山脈実習所」ではなく「花鳥山脈実習場」である。ウィキペディアが「花鳥山脈実習場」ではなく「花鳥山脈実習所」と表記している理由を知りたいものである。もし単純な誤植ということであれば、ウィキペディア「小田急花鳥山脈」の記事全体について、他にも誤植が存在するのではないかという懸念が生じる。閲覧者が容易に推察できるような誤植であれば問題ないが、(「花鳥山脈実習所」のように)そうでない場合は虚偽の記事として存在し続けることになる。そうすると、その誤った表記が、正しい表記であるかのように世の中に浸透することになる。

    なお、「小田急花鳥山脈」も「花鳥山脈実習場」も、その所在地はいずれも「富士宮市佐折」(ふじのみやしさおり)という地名であるが、番地が異なっていて次のとおりである。
【小田急花鳥山脈】634
【花鳥山脈実習場】632-3
    グーグルマップによると、両者は道路距離で1.1km離れている。なおかつ、現在の「634」には、「休暇村富士」が存在する。
    日本大学は、小田急から取得した後に一部を「休暇村富士」に売却(あるいは貸与)したのかもしれない。

周辺図

    ウィキペディア「小田急花鳥山脈」において「実習所」と表記した理由を知りたいものである。ウィキペディア「小田急花鳥山脈」の編集者から一報いただけたら幸いである。


「グランド」やのうて「グラウンド」やろ!日本中央バスの哀しいバス停

2026年3月16日(月)


    群馬県藤岡市(ふじおかし)に、「鬼石(おにし)総合グラウンド」という施設が存在する。その最寄りバス停の名称は、日本中央バスの「総合グランド入口」である。「グラウンド」と「グランド」には、次なる相違点が存在する。
【グラウンド】ground/名詞/運動場
【グランド】grand/形容詞/大きい

    「運動場」は「大きい」ので、誤認されやすいのである。「グランド」のほうが音数が少ないので、言いやすいということも原因していると推察される。この誤認は、全国のあちこちで見受けられる。

    バスの乗客はこのような誤認を見ても誤解しないと推察されるので、混乱を招くことはないと感じられる。しかし、このような誤認が存在することは情報全体の信頼性低下につながっている。乗客が正しい情報を推察できるような誤認であれば被害僅少と言えるのだが、乗客が正しい情報を推察できない記述については顕著な被害が発生する。例えば数値情報である。日本中央バスが提供するバス停情報には多くの時刻情報が存在する。その時刻情報の中に誤った時刻が存在しても、乗客が正しい時刻を推察することは困難なことである。

    日本中央バスに訂正を進言したいと考えたのだが、ホームページにおいて問い合わせフォームもメールアドレスも見つけることができない。連絡手段は電話とファクシミリであり、いずれも料金が発生するので保留する。日本中央バスの関係者が本記事を目撃したら、検討していただきたい。


改定前運賃で行こう!「大人の休日倶楽部」のCM撮影地(群馬県前橋市)

2026年3月15日(日)


    昨日からJR東日本の運賃が改定された。しかし、改定日以降に利用する乗車券であっても、改定日の前日までに購入すれば改定前の運賃で購入することができる。改定前運賃で利用するために、一昨日、「えきねっと」で乗車券を購入しておいた。
    さほど遠いところではないのだが、本日は、前橋まで往復することにする。復路において、下久保(しもくぼ)ダムと神水(しんすい)ダムに立ち寄りたい。

行程図
【新町】しんまち【東大室】ひがしおおむろ【鬼石】おにし

    下久保ダム神水ダムの最寄りバス路線時刻表は、次のとおりである。

時刻表

    ①か⑥を利用するには、早起きしなければならない。⑤か⑩を利用すると就寝が遅くなる②を利用すると、「大室はにわ館」の閉館時刻に間に合わない。③⑦⑧については、鬼石保育園入口における滞在時間が長すぎる。結局、選択肢は④か⑨に限られる。神水ダムよりも下久保ダムのほうが徒歩距離が長いので、④ではなく⑨を採用する。

    「大宮~前橋」間の往復乗車券は、合計営業キロが200km以下なので「大人の休日倶楽部(クラブ)」ジパング会員割引(以下「大休(おときゅう)30割」)を適用することができない。しかし、「大宮~桐生(きりゅう)」間の往復乗車券にすれば、合計営業キロが200km超なので大休30割を適用することができる(詳細はこちら)
    なお、「大宮~前橋」間のうち、「大宮~高崎」間を新幹線経由とする。全区間在来線経由であれば途中下車前途無効であるが、新幹線経由を含んでいれば途中下車前途有効である(詳細はこちら)。
    また、「ぐんまワンデーローカルパス」(以下「ぐんま」)や「のんびりホリデーSuica(スイカ)パス」(以下「のんびり」)を利用することも考えられる。
    しかし、採算は次のとおりであり、大休30割がお得である。
【大休30割2,760円
【都度払い】3,385円
のんびり+α3,929円
【ぐんま+α】4,400円

(1)  高崎線

乗車券(ゆき) 大休30割

(2)  前二子(まえふたご)古墳

    ここは、JR東日本のCMにおいて吉永小百合(よしながさゆり)がたたずんだ場所である。多くの撮影地において共通していることであるが、撮影地が放送されると観光客が倍増する。一説によると、ここの場合は、観光客が10倍になったらしい。恐るべし、小百合パワー。

小百合ポジション

(3)  大室はにわ館 無料

関根家住宅

乗車券(かえり) 大休30割

(4)  一日フリー乗車券

    日本中央バスは、奥多野線(新町駅~しおじの湯)の一日乗車券を発売している。採算は、次のとおりである。
【パス】1,500円
【都度払い】1,980円

(5)  下久保ダム
【所在地】群馬県藤岡市(ふじおかし)
【所在地(右岸)】埼玉県神川町(かみかわまち)
【種別】ケーブルカー
【設備名称】インクライン
【編成】貨車1両×1路線
【運行形態】単線単行方式
【用途】船舶輸送(関係者専用)
【最寄りバス停】ダムサイト入口(歩16分)
【航空写真】確認可能
【ストリートビュー】確認可能
【投稿写真】確認可能
【管理者】独立行政法人水資源機構
【河川】神流川(かんながわ)
【ダム湖】神流湖(こ)

周辺図

遠景

近景

車両右側

車両左側

軌道高位

軌道低位

ホイストクレーンの軌道

ホイストクレーンの車庫

記念碑

県境

    このダムは、群馬県と埼玉県の県境となっている川を堰き止めてできたダムである。天端(てんば)中央付近に県境を示す掲示が存在する。

(6)  神流川と三波石峡(さんばせききょう)の資料館 無料

(7)  神水ダム
【所在地】群馬県藤岡市
【所在地(右岸)】埼玉県神川町
【種別】上架設備
【編成】貨車1両×1路線
【運行形態】単線単行方式
【用途】船舶輸送(関係者専用)
【最寄りバス停】鬼石保育園入口(歩3分)
【航空写真】確認困難
【ストリートビュー】確認可能
【管理者】群馬県庁
【河川】神流川
【ダム湖】神水湖(しんすいこ)
    この設備は、ケーブルで牽引(けんいん)してはいるが、鉄路ではなくローラの上を転がすことによって車両を昇降するという方式である。いくつかのネット記事ではこの設備をインクラインとして紹介しているが、インクラインという用語の定義に合致しない。
    グーグルマップにおいては、ややこしい状況が存在した(詳細はこちら)。

周辺図

遠景

80km超100km以下でもお得!「大人の休日倶楽部」割引の裏ワザ

2026年3月14日(土)


    JR東日本とJR北海道では、「大人の休日倶楽部(クラブ)」という会員サービスを提供していて、年齢によってミドル会員とジパング会員に分かれる。ジパング会員は、「大人の休日倶楽部」ジパング会員割引(以下「大休(おときゅう)30割」)を利用することができる。大休30割とは、JR東日本管内とJR北海道管内の乗車券(片道/往復/連続)の営業キロが200km超であれば、運賃・特急料金・急行料金・指定席料金・グリーン料金が何度でも3割引きとなる制度である。大休30割を適用可能で、乗車券の区間と新幹線の区間が同一であれば「おときゅうeチケ」という電子きっぷも存在する。
    JR東海以西の路線を含む場合については、ジパング倶楽部割引(以下「ジ3割」)を適用することができる。大休30割もジ3割も、次の条件を除いて適用条件は同じである。
① 割引率
② 適用回数

    大休30割適用可否を検討する場合、乗車券の営業キロに応じて次の3種類に大別される。
(a)  100km超
    大休30割適用ることができる
(b)  80km超100km以下
    乗車券の出発地か目的地あるいはその両方を変更することによって営業キロを100km超120km以下にすることができれば、大休30割を適用ることができるなおかつその運賃は、営業キロが80km超100km以下の場合の一般運賃よりもお得である。
(c)  80km以下
    乗車券の出発地か目的地あるいはその両方を変更することによって営業キロを100km超120km以下にすることができれば、大休30割を適用ることができる。この処置は、運賃だけで比較すればお得ではない。しかし、新幹線や在来線特急などを利用する場合は料金も割引となるので、運賃と料金の合計額として比較すれば、営業キロを100km超120km以下にしたほうがお得となる場合が存在する。

    「大宮/久喜(くき)/柏(かしわ)」を出発地とする場合、下図の赤区間の駅について大休30割を適用することができる。ここで注目すべきは緑区間である。緑区間の営業キロは80km超100km以下であって大休30割を適用することはできないのだが出発地か目的地あるいはその両方を変更して営業キロが100km超120km以下の乗車券にすれば大休30割を適用することができる。なおかつその運賃は、営業キロが80km超100km以下の場合の一般運賃よりもお得である。

大休30割適用可能区間

    この他にも、久留里(くるり)線において次の区間が該当する。
【緑区間】馬来田(まくた)~下郡(ひらやま)
【赤区間】上総松丘(かずさまつおか)以遠

    なお、土日祝日など「のんびりホリデーSuica(スイカ)パス」(以下「のんびり」)の利用可能日であって、次なる駅については「のんびり」のほうがお得である。
  【大宮発着】富田(とみた)~足利(あしかが)/鳥沢(とりさわ)~大月(おおつき)
  【大宮発着】藤沢(ふじさわ)~小田原(おだわら)
    また、土日祝日など「休日おでかけパス」の利用可能日であって、次なる駅については「休日おでかけパス」のほうがお得である。
  【柏発着】木更津(きさらづ)~上総亀山(かずさかめやま)

    一般に、乗車券の営業キロが100km超の場合は、大休30割よりも「のんびり」のほうがお得である。
【のんびり】2,850円
【大休30割(100km超120km以下)】2,920円

    他にも、「ときわ路(じ)パス」、「サンキュー❤ちばフリーパス」、「ぐんまワンデーパス」などを利用するほうがお得である場合が存在する。

新幹線経由にすれば前途有効!大都市近郊区間エリアでの途中下車

2026年3月13日(金)

    2026年3月14日以降についてはこちら


    一般に、営業キロが100km超の乗車券は途中下車前途有効である。しかし、東京近郊区間などの大都市近郊区間内では、営業キロが100km超であっても途中下車前途無効である。
    不通となっていた常磐(じょうばん)線が全線再開通したら、福島県の「いわき」までの東京近郊区間が更に浪江(なみえ)まで延びた。仙台近郊区間の小高(おだか)との間には1駅しか存在しない。
    福島県の浪江から長野県の松本までは、営業キロ507.2kmで運賃8,360円というかなりの距離であり、東海道新幹線であれば「東京〜京都」間に匹敵する距離である。常磐線の特急と中央本線の特急を利用しても7時間超を要する。これだけの距離であっても、「浪江~松本」間は、経路が東京近郊区間内なので途中下車前途無効である。

     大都市近郊区間内において途中下車前途有効とする方法としては、次なる手段がある。

(1) はみ出し購入
    これは、裏ワザというほどのことではなく、かなりポピュラーな手段である。
    これは、営業キロが100km超であり、かつ大都市近郊区間外の経路を含めて購入する方法である。しかし、はみ出し経路を含めて購入する場合に運賃がアップするようではメリットが薄くなり、逆に割高になるケースもある。
    東京近郊区間に最も近い「はみ出し駅」は、次のとおりである。

はみ出し駅(赤)

(2) 新幹線経由
    裏ワザはこちらである。
    乗車経路に新幹線区間(例えば「東京〜上野」間)を含ませれば、大都市近郊区間ではなくなる。したがって、その営業キロが100km超であれば、途中下車前途有効となる。なお、選択乗車ルールにより、(新幹線経由と明記されていても)並行する在来線を利用することも可能である(「新下関~博多」間を除く)。したがって、
仮に、途中下車する予定がない場合であっても、途中下車前途有効にしておいたほうが柔軟性がある

    また、営業キロが100km超であれば、東京近郊区間の場合とそうでない場合では有効期間も異なる。したがって、例えば、営業キロが「100km超200km以下」の場合についてまとめると、東京近郊区間であるか否かの相違点は次のとおりである。
【東京近郊区間である】
  ① 途中下車前途無効
  ② 有効期間1日(往復乗車券では2日)
【東京近郊区間でない】
  ① 途中下車前途有効
  ② 有効期間2日(往復乗車券では4日)

    次なる画像は、往復乗車券(ゆき)の変更前後の画像である。
【変更前】JR区間は全区間在来線経由
【変更後】「上野⇒東京」間のみ新幹線経由

変更前

(変更後)

【赤枠】「新幹線」という表記が存在する
【青枠】有効期間が長くなっている
【緑枠】「下車前途無効」の表記が無い

    「えきねっと」で乗車券のみを購入する場合、「東京~大宮」間などを新幹線経由にするということは可能であるが、「東京~上野」間を新幹線経由にするということは不可能である。したがって、「東京~上野」間を新幹線経由にしたい場合、「えきねっと」で購入しても「みどりの窓口」で変更手続きすることになる。すなわち「えきねっと」を利用する意味が無く、変更権利を温存するためにも「えきねっと」で購入せずに「みどりの窓口」で購入するほうがよい。
    「えきねっと」でも「東京~上野」間を新幹線経由にするということが可能となるようにしてほしいものである。もしそれが可能となれば、次なる利点が生じる。
【利用者】変更権利を温存することができる
【みどりの窓口】売上に貢献しない作業に対処しなくてすむ
【双方】窓口の混雑緩和につながる
    本件について、JR東日本に進言してみた(詳細はこちら)。

    なお、東京から着駅までの営業キロが100km超の場合、その乗車券は東京発ではなく東京山手線内発となる。また、東京から着駅までの営業キロが200km超の場合、その乗車券は東京発でも東京山手線内発でもなく東京都区内発となる。これらの場合、「東京~上野」間だけや「東京~品川」間だけを新幹線経由にするということはできない。したがって、東京を間に挟む遠い駅を発駅にせざるをえない。例えば、東京山手線内発や東京都区内発の乗車券の場合、主な方面別に記述すると、次のとおりである。なお、東京山手線内発や東京都区内発ではなく東京山手線内着や東京都区内着の場合についても、考え方は同様である。

【総武本線/外房線/内房線/中央本線】
    東京山手線内発については三河島(みかわしま)発にし、東京都区内発については川口(かわぐち)発にして「上野~東京」間を新幹線経由にする。「三河島~東京」間や「川口~東京については、権利放棄である。

はみ出し区間

【常磐線/武蔵野線】
    東京山手線内発については大井町(おおいまち)発にし、東京都区内発については横浜市内発にして「東京~上野」間を新幹線経由にする。「大井町~東京」間や「横浜市内~東京」間については、権利放棄である。

はみ出し区間

【東北本線】
    発駅そのままで、東北新幹線経由にする。
【高崎線】
    発駅そのままで上越新幹線経由にする。
【川越線】
    発駅そのままで、「東京~大宮」間を新幹線経由にする。
【東海道線】
    発駅そのままで東海道新幹線経由にする。

    東京近郊区間エリアに存在する新幹線区間は、全区間において東京近郊区間ではない。したがって、東京近郊区間エリアに存在する新幹線区間のどの区間についても、(発駅や着駅が東京都区内や東京山手線内でない限り)途中下車前途有効化の経路として利用することができる。しかし、東京近郊区間以外の大都市近郊区間についても同様かというとそうではなく、部分的に大都市近郊区間に含まれる新幹線区間も存在する。
    新幹線区間が大都市近郊区間に含まれるか否かについて、次のとおりである。

① 仙台近郊区間
【郡山(こおりやま)~一関(いちのせき)】新幹線区間は仙台近郊区間ではない
【福島~新庄(しんじょう)」】
    この区間においては、利用対象となる列車によって異なる。
  【特急列車を利用しない仙台近郊区間である
  【特急列車利用する】仙台近郊区間ではない
    線路は同一なのに列車種別によって異なるというのは、珍しい規則である。

仙台近郊区間に含まれない
新幹線区間
(細線区間は特急限定)

② 新潟近郊区間
【長岡(ながおか)~新潟】新幹線区間は新潟近郊区間ではない

新潟近郊区間に含まれない
新幹線区間

③ 東京近郊区間
【東京~那須塩原(なすしおばら)】新幹線区間は東京近郊区間ではない
【大宮~高崎】新幹線区間は東京近郊区間ではない
【東京~熱海】新幹線区間は東京近郊区間ではない

東京近郊区間
に含まれない
新幹線区間

④ 大阪近郊区間
米原(まいばら)~新大阪新幹線区間は大阪近郊区間である
【新大阪~西明石(にしあかし)】新幹線区間は大阪近郊区間ではない
【西明石~相生(あいおい)】新幹線区間は大阪近郊区間である
    新幹線区間が大都市近郊区間であるというのは珍しい規則である。1978年7月8日に、「新大阪~西明石」間が大阪近郊区間から除外されるという歴史があったのだが、なぜその区間だけだったのだろうか。

大阪近郊区間に含まれない
新幹線区間

⑤ 福岡近郊区間
【小倉(こくら)~博多】
新幹線区間は福岡近郊区間ではない

福岡近郊区間に含まれない
新幹線区間

    なお、近郊区間の名称について、次のとおり提言したい。
① 仙台近郊区間
    福島県の郡山(こおりやま)や岩手県の平泉(ひらいずみ)、山形県の新庄を含んでいるので、南東北近郊区間に改名すべきである。
② 東京近郊区間
    長野県の松本や福島県の「いわき」を含んでいるので、関東甲信(こうしん)常磐近郊区間とでも改名すべきである。百歩譲っても関東近郊区間であろうか。
③ 大阪近郊区間
    滋賀県の近江塩津(おうみしおづ)や兵庫県の播州赤穂(ばんしゅうあこう)を含んでいるので、関西近郊区間に改名すべきである。