人生の道しるべ!本の想い出

2020年5月18日(月)


    私が没頭した本に想いをはせてみた。

①  ボッコちゃん
    作者は星新一(ほししんいち)である。私は、1971年に大学に進学した。当時、大学への通学時間が片道2時間であった。スマホなど無かった時代であり、その時間を潰すためには本が必要であった。書店で文庫本を眺めているうちに、この本に目が止まった。なぜこの本だったのか、その理由は思い出せない。この本を一気に読み終えたあとは、星新一(ほししんいち)の文庫本を全て読みあさった。
    私は、1977年頃に社内のある女性にこの本を贈ったことがある。彼女は、この本を読み終えた後、図書館で星新一(ほししんいち)の本を読みあさったらしい。ほどなくして、その女性は、本の贈り主とともに歩む人生を選択した。

②  点と線
    作者は松本清張(まつもとせいちょう)である。私は星新一(ほししんいち)の本を読み尽くしたのちに、この本に出会った。1972年頃であり、私はまだ大学生であった。この本を一気に読み終えたあとは、松本清張(まつもとせいちょう)の文庫本を全て読みあさった。
    その中で、「蒼い描点(あおいびょうてん)」に登場する旅館「対星館(たいせいかん)」は、ケーブルカーに乗って谷底に降りていく宿として紹介されている。私は、2000年頃に連れ合いとふたりで宿泊した。もちろんそのケーブルカーに乗った。

③  飢餓海峡
    作者は水上勉(みなかみつとむ(後の「
水上勉(みずかみつとむ)」)である。1973年頃、まだ大学生であった私が初めて北海道に行った時に、携行した文庫本である。詳細はこちら
    作品の中で、凶悪犯である犬飼多吉(いぬかいたきち)は、のちに樽見京一郎(たるみきょういちろう)という名の慈善家となった。私は、「郎」がつく名は善人を表すと感じた。それは、我が子の命名に少なからず影響した。

④  寝台特急殺人事件
    作者は西村京太郎である。1975年に社会人になった私は、出張の移動時間に、西村京太郎の新書を読んだ。この本を一気に読み終えたあとは、西村京太郎の新書を全て読みあさり、新刊が出れば直ちに購入した。私が読んだのちに、連れ合いも読んだ。テレビ放送についてもほとんど視聴済みである。

⑤  鉄道旅行術
    作者は種村直樹(たねむらなおき)である。この本は、鉄道きっぷのルールを判りやすく説明した実用書である。私は、この本をきっかけとして、旅客(りょかく)営業規則に興味を持つようになり、ワイド周遊券やミニ周遊券ではなく普通周遊券を利用するようになった。この本を一気に読み終えたあとは、種村直樹(たねむらなおき)の本をほとんど読みあさった。

⑥  時刻表2万キロ
    作者は宮脇俊三(みやわきしゅんぞう)である。私は、この本をきっかけとして、全線完乗を意識することとなった。この本を一気に読み終えたあとは、宮脇俊三(みやわきしゅんぞう)の単行本をほとんど読みあさった。

<番外> 時刻表
     JRが発足(ほっそく)する前はJTBの時刻表を愛用していたが、JRが発足(ほっそく)してからはJRの時刻表を愛用した。毎月購入するほどではなかったが、季節列車が登場する号を購入した。すなわち年に4冊である。数ページの誤差で、見たい
ページを開くことができた。世の中にインターネットが登場するまでは、時刻表は隠れたベストセラーと言われた。インターネットが普及すると、私もインターネットを利用するようになり、時刻表を購入することはなくなった。
    私が、もしスマホを使えない無人島で暮らすことになって、本を1冊だけ持参することができるなら、それはJR時刻表である。季節列車の発表に合わせて、年4回届けてほしい。