乗れなくても見過ごせない!相模川流域でケーブルカーめぐり(神奈川県相模原市(さがみはらし))

2025年8月17日(日)


    相模川(さがみがわ)流域には、さまざまなケーブルカーが乱立している。ダムや発電所のたぐいについては、既に訪問済みである。その他に、相模湖の貸ボート屋のうちの少なくとも3か所に貨物用のケーブルカーが存在する。本日は、それらのケーブルカーを訪問したい。また、併せて、高尾登山電鉄と深城(ふかしろ)ダムも訪問したい。
    高尾登山電鉄はケーブルカーとリフトが並列していて、かつて両方とも乗車したことがある。しかし、当時はテツ熱が低くて撮影しなかった。残念なことである。

行程図
【南越谷】みなみこしがや【西国分寺】にしこくぶんじ【高尾山口】たかおさんぐち【藤野】ふじの【勝瀬橋】かつせばし【猿橋】さるはし【大月】おおつき

    深城ダムの最寄りバス路線時刻表は、次のとおりである。

時刻表
【竹の向】たけのむかい

    ①や②を利用するには、早起きしなければならない。③については、滞在時間が長すぎる。⑤については、就寝が遅くなる。したがって、④を利用するしかない。

    「大宮大月」間の往復乗車券は、合計営業キロが200km以下なので「大人の休日倶楽部(クラブ)」ジパング会員割引(以下「大休(おときゅう)30割」)を適用することはできないが、「熊谷(くまがや)大月」間の往復乗車券にすれば合計営業キロが200km超となって大休30割を適用することができる(詳細はこちら)。新幹線経由にすれば途中下車前途有効である(詳細はこちら)。しかし、のんびりホリデーSuica(スイカ)パス(以下「のんびり」)のほうがお得である。
のんびり2,670円
大休30割3,220円
【都度払い】3,352円

    「西国分寺⇒高尾」間と「大月⇒西国分寺については、普通列車(快速を含む)のグリーン車を利用する。
    特急列車においては、普通車とグリーン車に料金差ほどの違いを感じてはいない。しかし、普通列車(快速を含む)においては両者の違いは歴然としている。したがって、特急列車のグリーン車を利用することはめったにないが、普通列車(快速を含む)のグリーン車はよく利用している。
    「西国分寺⇒高尾」間の片道営業キロは50km以下であり、「大月⇒西国分寺」間の片道営業キロは50km超100km以下である。そのグリーン料金の価格比較は、次のとおりである。JREポイントの換金率は、1P=1円とすることが妥当である。その換金率で比較すると、ポイント交換はお得である。
【ポイント交換】600P
【大休30割(往路)】700円
【一般(IC)(往路)】750円
【大休30割(復路)】880円
【一般(IC)(復路)】1,000円

(1)  のんびりホリデーSuicaパス

普通乗車券

    「普通乗車券」という用語には、次なる2通りの意味が存在する。
① 1事業者のみの乗車券のことであり、対義語は「連絡乗車券」である。
② 一般運賃の乗車券という意味であり、対義語は「割引乗車券」である。
    「のんびりホリデーSuicaパス」における表記は、①の意味である。しかし、「のんびりホリデーSuicaパス」のフリーエリアには、りんかい線と東京モノレールが含まれている。したがって、「普通乗車券」という表記は不適切である。単に、「乗車券」と表記すれば問題無いと感じられる。

【ご案内】

【アンケートのお願い】

(2)  中央線のグリーン車

    Suicaグリーン券は電子きっぷであり、旅情に欠けるのが残念である。

(3)  高尾駅(JR)
<関東の駅百選>

趣(おもむき)ある社寺風の駅

天狗(てんぐ)の石像(せきぞう)

(4)  高尾山きっぷ

    採算は、次のとおりである。
【高尾山きっぷ】990円
【都度払い】1,230円

ゆき券

往復券

かえり券

【ご案内】

(5)  高尾山口駅

行きどまり

駅舎

(6)  高尾登山電鉄
【所在地】東京都八王子市(はちおうじし)
【種別】
  ① ケーブルカー
  ② リフト
【編成】客車1両×1路線
【用途】山頂アクセス 
【最寄り駅】高尾山口(歩5分)
【航空写真】確認可能
【ストリートビュー】確認可能
【投稿写真】確認可能
    1985年11月3日(日祝)に、このケーブルカーに乗車したことがある。しかし、当時はテツ熱が低くて、設備を撮影しなかった。残念なことである。当日は、紅葉真っ最中の日曜日ということもあって、かなりの人出であった。薬王院へ上がる階段は周囲を見渡せないほどの混雑であり、まるで通勤ラッシュの駅の階段と同じであった。
    ウィキペディア「高尾登山電鉄」における路線図では、ケーブルカーよりリフトのほうが軌道距離が長いように描かれているが、実際にはケーブルカーのほうが長い。また、同図ではリフトの軌道がケーブルカーの駅舎を貫いていて、ケーブルカーの駅とリフトの駅がひとつの駅舎に共存しているように描かれているが、実際にはそうではない。ケーブルカーとリフトのそれぞれに駅舎が存在する。なお、リフトの出札口は清滝駅に存在するが、改札口は山麓駅に存在する。

周辺図
【清滝】きよたき【山上】さんじょう

<ケーブルカー>
【設備名称】高尾山ケーブルカー
【車両愛称】あおば号&もみじ号
【運行形態】単線2両交走式
    これは、国内最急勾配(608パーミル、約31度)の鉄道である。その最急勾配区間は、高尾山駅直前に存在する。

高尾山駅

清滝駅における停車姿勢

    最緩勾配は、105‰(パーミル)である。

後方展望

    動画はこちら

    高尾山駅直前に最急勾配区間が存在する。後方展望を眺めていると、そこに近づくにつれて次第にからだが前傾姿勢になる。

高尾山駅における停車姿勢

高尾山駅(西側)

高尾山駅(東側)

<リフト>
【設備名称】エコーリフト
【運行形態】複線N両循環式
    調査当時のグーグルマップにおいて、清滝駅から山麓駅に行く途中に「ロープウェイ入口コインロッカー」という表記が存在した。リフトも広い意味ではロープウエーであるが、敢えて「ロープウェイ入口コインロッカー」と表記する必要はなく、「リフト入口コインロッカー」という表記のほうが適切であると感じられた。グーグルマップに修正を進言したら、速やかに承認された。

山上駅

前方展望

    動画はこちら

山麓駅

(7)  日相園(にっそうえん)
【所在地】神奈川県相模原市(さがみはらし)
【種別】
  ① ケーブルカー
  ② スロープコンベア
【最寄りバス停】日連大橋(ひづれおおはし)(歩2分)
【最寄り駅】藤野(ふじの)(歩10分)
【航空写真】確認困難
【ストリートビュー】確認困難

周辺図
【相模川】さがみがわ【日連大橋】ひづれおおはし

<ケーブルカー>
【設備名称】荷物用エレベーター
【編成】貨車1両×1路線
【運行形態】単線単行方式
【用途】貨物輸送(関係者専用)

高位側の駅

全景

<スロープコンベア>
【編成】1路線
【用途】人荷輸送(関係者専用)
    上昇方向のみ利用可能である。

高位側

低位側

(8)  天狗岩(てんぐいわ)釣り案内所
【所在地】神奈川県相模原市(さがみはらし)
【種別】ケーブルカー
【設備名称】リフト
【編成】貨車1両×1路線
【運行形態】単線単行方式
【用途】船舶輸送(関係者専用)
【最寄りバス停】名倉(なぐら)入口(歩1分)
【最寄り駅】藤野(ふじの)(歩12分)
【航空写真】確認困難
【ストリートビュー】確認困難
    ここには、他にも上架設備が存在する。

周辺図
【秋山川】あきやまがわ

全景(西側)

全景(東側)

上架設備

(9)  吉野宿ふじや 無料


(10)  柴田(しばた)ボート
【所在地】神奈川県相模原市(さがみはらし)
【種別】ケーブルカー
【設備名称】リフト
【編成】貨車1両×2路線並列
【運行形態】単線単行方式
【用途】船舶輸送(関係者専用)
【最寄りバス停】勝瀬橋(歩1分)
【最寄り駅】藤野(ふじの)(歩26分)
【航空写真】確認困難
【ストリートビュー】確認可能

周辺図
【相模湖】さがみこ

高位側の駅

高位側

低位側

高位側における俯瞰(ふかん)

(11)  深城ダム
【所在地】山梨県大月市
【種別】ケーブルカー
【設備名称】インクライン
【編成】貨車1両×1路線
【運行形態】単線単行方式
【用途】船舶輸送(関係者専用)
【最寄りバス停】
  【近距離】深城ダム(歩4分)
  【多頻度】竹の向(たけのむかい)(歩19分)
【航空写真】確認可能
【ストリートビュー】確認可能
【投稿写真】確認可能
【管理者】山梨県庁
【河川】葛野川(かずのがわ)
【ダム湖】ふかしろ湖(こ)

周辺図

遠景

近景

工事用ロープウェー

    ダムの下流側で工事が行われていて、このロープウェーは、ダム右岸からその工事現場に資材を輸送するものと推察される。

ふかしろ湖

記念碑

(12)  大月駅(JR)
<関東の駅百選>

丸太を組み合わせた駅

    ここには、渡り線が存在する。それは、「特急富士回遊(ふじかいゆう)」などが富士山麓電気鉄道に乗り入れるための渡り線である。また、そのための死電区間(デッドセクション)も存在する。

配線図
【上大月】かみおおつき

大月駅に到着する
特急富士回遊78号

    動画はこちら

フジサン特急

富士山ビュー特急

(13)  中央線のグリーン車

    Suicaグリーン券は電子きっぷであり、旅情に欠けるのが残念である。