乗り鉄の悩み!スロープカーと斜行エレベータ(北日本編)

2024年11月14日(木)
    関東地方編はこちら
    西日本編(中部地方以西)はこちら


    鉄道の乗りつぶしを始めると、モノレールやケーブルカーに興味が湧いてくる。さらに熱を帯びると、スロープカーや斜行エレベータも気になってくる。これら4種類の乗り物は、似て非なるものであり、相違点をまとめると次表のとおりである。黄色部分は、その特長である。運行形態については、後述する。

相違点

    スロープカーは、株式会社嘉穂(かほ)製作所(福岡県飯塚市(いいづかし))の登録商標である。嘉穂製作所のホームページを見ると、いくつかの納入事例が紹介されている。個人が自宅の外階段の脇に設置したスロープカーもある。具体的な所在地は不明なので体験することは困難であるが、仮に所在地が判明したとしても、体験するには、菓子折りのひとつでも持参して家主にお願いするしかない。世の中で最もハードルの高い乗り物である。
    用語としては、スロープカーよりもモノレールやケーブルカーのほうが認知度が高いので、運営施設側としてはスロープカーではなくモノレールやケーブルカーと称している場合が多く、斜行エレベータと称しているところもある。スロープカーのことを、モノレールと称することは問題ないが、ケーブルカーや斜行エレベータと称することは不適切である。
    スロープカーはモノレールの一種なのだが、レールが2本以上の場合もあるので本記事ではモノレールと分けて記述する。また、スロープカーは株式会社嘉穂製作所の登録商標なので嘉穂製作所製以外のものはスロープカーとは言えない。したがって、本記事では原理がラック式であっても嘉穂製作所製であると推察されないものについては、種別をラックカーとしている。
    さらに、ラック式のうち動力源が外部電源ではなく内燃機関であるものについては、リフトラックとしている。その代表例はモノラックであるが、モノラックという名称は株式会社ニッカリの登録商標なので、モノラックではないものも含めて本記事においてはリフトラックと称する。

    公共交通機関として運営されるモノレールは、軌道法という法律に基づいているのだが、公共交通機関でないものについては軌道法に基づいてはいない。スロープカーやラックカー、ラックリフトは、そのような位置づけである。平たく言えば「遊園地の乗り物」である。

    斜行エレベータとは、垂直移動ではなく斜め移動するエレベータのことである。斜行エレベータは、観光施設アクセスだけでなく住宅地アクセスや駅構内移動、宿泊施設の館内移動として設置されることが多い。住民以外の者が住宅地に設置された斜行エレベータに乗ると、住民から不審者と思われるかもしれない。
    斜行エレベータは、椅子も無く、窓が無くて(あるいは小さくて)内装がオフィスビルの垂直エレベータと何ら変わりないという心折れるタイプが多い。また、駅構内移動のものは、駅の階段脇にある昇降機とどう違うのかと問われても答えに窮する。
    私は、垂直エレーベータについては、観光目的のものであれば興味が湧くが、そうでなければ興味が湧かない。斜行エレベータについては、目的にかかわらず見過ごすことはできない。

    ケーブルカーについては、インクラインと称する場合もある。ダム、森林、および鉱山の業界ではその傾向が強い。特に、ダム業界では、最近(スロープカーを含めて)ラックカーを導入する事例が散見されるが、従来からの習慣からかラックカーについてもインクラインと称している場合が多い。
    なお、旅客輸送はケーブルカーで貨物輸送はインクラインとする記事も存在するが、その表記区分は用語の定義として不充分である。施設スタッフが乗車するための設備の場合はどちらなのだろうか。施設スタッフが旅客でもなく貨物でもないことは、自明のことである。したがって、輸送対象で区分するのではなく、利用者層で区分するほうが適切であるように感じられる。すなわち、次のとおりである。
【一般用】ケーブルカー
【関係者用】インクライン
    本記事においては、「種別」としてはいずれもケーブルカーとし、施設側がインクラインと称している(あるいは称していると推察される)設備については、インクラインという呼称も併用している。

    「インクライン」のスペルは、「incline」である。その読みは、「イン クライン」であって「インク ライン」ではない。「cline」に対応する日本語は、「傾斜」である。インクラインのことを傾斜鉄道とも言う。インクラインが誕生した時代ではケーブルカーしか存在しなかったので、インクラインとケーブルカーは同義であったが、現在ではケーブルカー以外にもスロープカーなどが存在するので、ケーブルカーはインクラインの一種ということになる。
    なお、インクライン(incline)の反対語としてデクライン(decline)ということばが存在する。インクラインは上り坂を意味し、デクラインは下り坂を意味する。したがって、鉄道においては、人が高位(山頂など)に向かうために敷設(ふせつ)したのであればインクラインで、(山間の産出物などを)低位に運び出すために敷設したのであればデクラインというように使い分けてもよさそうであるが、現実にはいずれもインクラインと称し、デクラインと称する鉄道を見つけることはできない。

    国内に存在するスロープカー、モノレール、斜行エレベータ、ケーブルカーについて列挙してみた。掲載序列については、JRなどの鉄道路線の形状を意識しつつ、北から南へ、東から西へと並べている。
    情報が曖昧(あいまい)な施設については記載していない。モノレールのうち、幼児用モノレールやサイクルモノレールについては、掲載していない。ゴルフ場において、利用者が乗車可能な乗り物については掲載しているが、ゴルフクラブを乗せて運ぶモノレールカートについては掲載していない。ビル清掃用ゴンドラモノレールや工事用モノレールについても原則として掲載していない。工事用インクラインについても、原則として掲載していない。ネットで紹介された設備や偶然目撃した設備など、いくつか例外はある。
    ひとことで言えば、私が「乗りたい・見たい」と感じる設備が掲載対象である。
    但し、ダムや水力発電所のケーブルカーなど(いわゆるインクライン)については、首都圏の設備と特筆すべき設備を除いて本記事では掲載していない。なぜならば、国内のダムの総数が約3,000基であり、それを調査することは本記事の本意ではないからである。
    なお、毎年7月21日から31日まで「森と湖に親しむ旬間」であり、国内の多くのダムにおいて見学会が開催される。その見学会に参加すれば、インクラインを目撃する可能性が高い。中には、乗車できる場合もある。

    「所在地」については、施設ではなく設備の所在地を記載している場合がある。その場合は、設備の代表的な場所(起点など)を示している。
    また、「種別」、「編成」、「運行形態」、「区間」、「用途」については、できる限り客観的に表記しているつもりであるが、主観的推量も含まれている。
    「種別」に関して、嘉穂製作所では、懸垂式のスロープカーをスカイラックと称しているが、本記事ではその名称を使用していない。
    「編成」については、列車の編成が複数種類存在する場合は代表例のみ記載している。また、実態が電車と客車の混成であっても「電車N両」と表記している。
    なお、貨車と荷物車という用語については、次のとおり使い分けている。
【貨車】客車や電車に併結されていない
【荷物車】客車や電車に併結されている
    次なる図は、主たる運行形態である。運行形態の定義は、本記事独自の定義である。特に、「交走式」という表記については、交走設備を備えていても「交走式」と表記していない場合が存在する。なお、運行形態については、本記事だけでなく他の記事でも記述しており、他の記事のみが使用している名称も併記しておく。

運行形態

    この図で示す用語の他に、次なる用語も使用している。
【単線1編成方式】
    単線単行方式における車両が単行ではなくN両編成(N≧2)である。
【複線2両交走式】
    単線2両交走式における線路が単線ではなく複線である。一般的な交走式ロープウエーの方式である。
複線2編成交走式
    複線2両交走式において、車両が単行ではなく複数車両編成である。
【複線N両循環式】
    線路が単線ではなく複線であって、車両が循環している。一般的なリフトの方式である。
【複線N編成循環式】
    複線N両循環式において、車両が単行ではなく複数車両編成である。
【複線単行循環式】
    複線N両循環式において、車両が複数車両編成ではなく単行である。

    「区間」に示す駅名は、本記事における仮称のものを含んでいる。
    「用途」において「関係者専用」と記載された設備については、それは通常時のことであって、イベントなどで一般開放されることがある。
    分類してみると分類困難なケースに遭遇することがあり、主観に基づいて断定している場合が存在する。スロープカーに関するウィキペディアにおいても、その苦労がかいま見える。ウィキペディアにおいては、導入事例を一般者向けと限定者向けに大別している。例えば、宿泊施設のなかには、宿泊を伴わない限りスロープカーを利用することができない施設も存在するのだが、それも一般者向けであるという考えである。また、ゴルフ場や滑降遊具起点アクセスのスロープカーは、施設利用者は誰でも利用可能なのだが限定者向けという考えである。寺社仏閣については現地において墓参者向けと明示されていても、ウィキペディアでは一般者向けとして紹介されている施設が存在する何か釈然としない。本記事においては、できる限り個別に事情を記載しておいた。
    「最寄りバス停」については、運行本数不充分なバス停を除外し、現実的に利用可能であるバス停を記載している。
    「航空写真」、「ストリートビュー」、および「投稿写真」は、グーグルマップによる確認可能性を示している。確認対象は、施設ではなく当該設備である。いずれも、調査当時における情報である。確認可能性については、駅舎、車両、軌道のいずれか(およびその廃止跡)を確認することができれば「確認可能」としている。

    総じて、本記事は、ネット検索しただけで現地取材していない情報や推測も含まれている。


<A> 北海道地方

(1)  朝日三望台(あさひさんぼうだい)シャンツェ
【所在地】北海道士別市(しべつし)
【種別】スロープカー(跨座式)
編成】電車1両×1路線
【運行形態】単線単行方式
【用途】滑降起点アクセス(利用者専用)
【最寄りバス停】朝日(歩10分)
【航空写真】確認可能
【ストリートビュー】確認困難

(2)  忠別(ちゅうべつ)ダム
【所在地】北海道東神楽町(ひがしかぐらちょう)
【種別】
  ① ラックカー(懸垂式)
  ② ケーブルカー
【設備名称】
  【ラックカー】モノレール
  【ケーブルカー】インクライン
【編成】
  【ラックカー】電車1両×1路線
  【ケーブルカー】貨車1両×1路線
【運行形態】単線単行方式
【用途】(関係者専用)
  【ラックカー】ダム内移動
  【ケーブルカー】船舶輸送
【最寄りバス停】旭岳(あさひだけ)源水公園前(歩1時間20分)
【航空写真】
  【ラックカー】確認不可
  【ケーブルカー】確認可能
【ストリートビュー】確認不可
【投稿写真】
  【ケーブルカー】確認可能
【管理者】国土交通省
【河川】忠別川
【ダム湖】忠別湖
    インクラインは、ダム湖左岸(堤頂広場前)に存在する。このインクラインは、船舶だけではなく桟橋(さんばし)も輸送する。

インクライン

(3)  浅野雨竜(あさのうりゅう)鉱業所
【所在地】北海道沼田町(ぬまたちょう)
【種別】ケーブルカー
【設備名称】インクライン
編成】貨車1両×2路線
【運行形態】単線単行方式
【用途】鉱石輸送(関係者専用)
【管理者】古河(ふるかわ)鉱業株式会社
    この工場は、既に閉鎖された。

(4)  北海道グリーンランド
【所在地】北海道岩見沢市(いわみざわし)
【種別】モノレール(懸垂式)
【設備名称】スカイシップ
編成】電車1両×1路線
【運行形態】単線N両方式(環状)
【用途】園内遊覧
【最寄りバス停】スキー場入口(歩10分)
【航空写真】確認困難
【ストリートビュー】確認困難

(5)  恵庭森林鉄道インクライン
【所在地】北海道恵庭市(えにわし)
【種別】ケーブルカー
【設備名称】インクライン
編成】貨車1両×1路線
【運行形態】単線2両交走式
【用途】材木輸送(関係者専用)
【最寄り駅】恵庭(歩4時間40分)
【航空写真】確認困難
【ストリートビュー】確認困難
    このインクラインは、既に廃止された。恵庭森林鉄道としての区間は、「恵庭駅前~盤尻(ばんじり)」間である。インクラインは、その盤尻寄りすなわち漁川(いざりがわ)上流に存在した。
    中間部の離合区間以外は三線軌条であり、双方の車両が中央のレールを共有していた。

(6)  プロスタイル札幌宮の森
【所在地】北海道札幌市
【種別】斜行エレベータ
【編成】客車1両×1路線
【運行形態】単線単行方式
【用途】集合住宅内移動(住民専用)
【最寄りバス停】荒井山(歩6分)
【航空写真】確認困難
【ストリートビュー】確認困難
    この斜行エレベータは、住民専用である。したがって、鉄道ファンとしては、節度ある目撃に留めておくことが望ましい。

(7)  荒井山(あらいやま)シャンツェ
【所在地】北海道札幌市
【種別】スロープカー(跨座式)
編成】電車1両×1路線
【運行形態】単線単行方式
【用途】滑降起点アクセス(利用者専用)
【最寄りバス停】荒井山(歩5分)
【航空写真】確認可能
【ストリートビュー】確認困難

(8)  札幌もいわ山(やま)ロープウェイ
【所在地】北海道札幌市
【種別】ケーブルカー
【設備名称】ミニケーブルカー
【愛称】もーりすカー
編成】客車2両×1路線
【運行形態】単線1編成方式
【区間】中腹~山頂
【用途】山頂アクセス
【最寄りバス停】もいわ山ロープウェイ(歩1分)
【最寄り電停】ロープウェイ入口(歩10分)
    ロープウェイ入口電停発着の無料シャトルバスを利用することができる。
【航空写真】確認可能
【ストリートビュー】確認可能
【投稿写真】確認可能
    ここのケーブルは複式であり、世界初でかつ国内唯一である。単式と複式の相違点は、次のとおりである。
  【単式】1本のケーブルが車両の下部に存在する
  【複式】2本のケーブルが車両の両脇に存在する
    また、ここの車両はブランコのような構造になっていて、線路の傾斜角度に影響を受けることなく車両を水平に保っている。
    ここには、ロープウエーも存在する(概要はこちら)ロープウエーとケーブルカーが直列している。
    山の名称は、藻岩山(もいわやま)である。

(9)  豊平峡(ほうへいきょう)ダム
【所在地】北海道札幌市
【種別】ケーブルカー
【設備名称】リフトカー
【車両愛称】ひぐま号
編成】客車1両×1路線
【運行形態】単線単行方式
【区間】豊平峡園地~展望台
【用途】展望台アクセス
【最寄りバス停】豊平峡温泉(電気バス乗り場まで歩50分)
【航空写真】確認可能
【ストリートビュー】確認可能
【管理者】国土交通省
【河川】豊平川(とよひらがわ)
【ダム湖】定山湖(じょうざんこ)(ダム湖百選)
    このケーブルカーでは、往路(上昇)のみ利用可能である。グーグルマップにおいて、「豊平峡リフトカーひぐま号乗場」という名称によってその位置が示されている。ここには、電気バスも存在する。電気バスとケーブルカーが直列している。

ケーブルカー

(10)  札樽(さっそん)ゴルフ倶楽部
【所在地】北海道小樽市(おたるし)
【種別】ケーブルカー
【設備名称】リフト
【用途】コース内移動(利用者専用)
【最寄りバス停】朝里川(あさりがわ)温泉(歩40分)
【航空写真】確認困難
【ストリートビュー】確認困難

(11)  竹鶴シャンツェ
【所在地】北海道余市町(よいちちょう)
【種別】スロープカー(跨座式)
編成】電車1両×1路線
【運行形態】単線単行方式
【用途】滑降起点アクセス(利用者専用)
【最寄りバス停(平日)】余市紅志(こうし)高校(歩10分)
【航空写真】確認可能
【ストリートビュー】確認可能
    「竹鶴」とは、朝ドラ「まっさん」の主人公のモデルとなった竹鶴政孝(たけつるまさたか)のことである。

(12)  農村公園フルーツパークにき
【所在地】北海道仁木町(にきちょう)
【種別】スロープカー(跨座式)
【設備名称】モノレール
編成】電車1両×1路線
【運行形態】単線単行方式
【用途】展望台アクセス
【最寄りバス停】協和(きょうわ)(歩25分)
【航空写真】確認困難
【ストリートビュー】確認困難
    このスロープカーは、既に廃止された。

(13)  ルスツリゾート
【所在地】北海道留寿都村(るすつむら)
【種別】スロープカー(跨座式)
【設備名称】モノレール
編成】電車3両×1路線
【運行形態】単線1編成方式
【区間】サウスステーション~タワーステーション
【用途】場内移動
【最寄りバス停】ルスツ高原(歩5分)
【航空写真】確認可能
【ストリートビュー】確認可能
【投稿写真】確認可能
    両駅の間に国道が存在する。このスロープカーは、その国道の下をくぐる。
    ここには、ロープウエー(概要はこちら)と遊覧鉄道(概要はこちら)も存在する

(14)  インクラの滝
【所在地】北海道白老町(しらおいちょう)
【種別】ケーブルカー
【設備名称】インクライン
【編成】貨車1両×1路線
【運行形態】単線2両交走式
【用途】材木輸送(関係者専用)
【最寄り駅】社台(しゃだい)(歩2時間30分)
【航空写真】確認困難
【ストリートビュー】確認困難
    このインクラインは、既に廃止された。

(15)  亀田(かめだ)鉱山
【所在地】北海道函館市(はこだてし)
【種別】ケーブルカー
【設備名称】インクライン
【用途】鉱石輸送(関係者専用)
【最寄りバス停】児童公園前(歩1時間)
【航空写真】確認困難
【ストリートビュー】確認困難
【管理者】JX(ジェイエックス)金属株式会社
    この鉱山は、既に閉鎖された。

(16)  吉岡定点
【所在地】北海道福島町(ふくしまちょう)
【種別】ケーブルカー
【編成】客車1両×1路線
【運行形態】単線単行方式
【用途】吉岡海底駅アクセス(関係者専用)
【最寄りバス停】吉岡(歩10分)
【航空写真】確認困難
【ストリートビュー】確認困難
    このケーブルカーは、一般公開されていなくて非常時専用である。吉岡(よしおか)小学校付近に坑道入口が存在する。
    吉岡海底駅と後述の竜飛(たっぴ)海底駅は、青函トンネルの両端に存在する。

<B-1> 東北地方(福島県以外)

(1)  青函トンネル記念館
【所在地】青森県外ヶ浜町(そとがはままち)
【種別】ケーブルカー
【車両愛称】もぐら号
【編成】客車1両×1路線
【運行形態】単線単行方式
【区間】青函トンネル記念館~体験坑道
【用途】竜飛海底駅アクセス
【最寄りバス停】青函トンネル記念館前(歩1分)
【航空写真】確認困難
【ストリートビュー】確認困難
【投稿写真】確認可能
【訪問日】1998年頃
    これは、一般公開されている全線地下路線のケーブルカーとして国内唯一である。
    このケーブルカーの本来の目的は、非常時の避難用である。ここの体験坑道駅は、世界一低位に存在する駅である。
    竜飛(たっぴ)海底駅と前述の吉岡(よしおか)海底駅は、青函トンネルの両端に存在する。竜飛海底駅はかつて一般公開されていたことがあり、当時そこを訪問した際にこのケーブルカーにも乗車した。

(2)  ウェスパ椿山(つばきやま)
【所在地】青森県深浦町(ふかうらまち)
【種別】スロープカー(跨座式)
【設備名称】展望モノレール
【車両愛称】しらかみ号
【編成】電車2両×1路線
【運行形態】単線1編成方式
【区間】物産館コロボックル~展望台
【用途】展望台アクセス
【最寄り駅】ウェスパ椿山(歩0分)
【航空写真】確認可能
【ストリートビュー】確認可能
【訪問日】2018年7月2日(月)
この施設は、既に閉鎖された。このスロープカーは、展望台に行く唯一の手段(徒歩道無し)であった。
    動画はこちら

(3)  岩手県営スキージャンプ場
【所在地】岩手県八幡平市(はちまんたいし)
【種別】スロープカー(跨座式)
【編成】電車1両×1路線
【運行形態】単線単行方式
【用途】滑走起点アクセス(利用者専用)
【最寄り駅】田山(たやま)(歩15分)
【航空写真】確認可能
【ストリートビュー】確認困難

(4)  岩洞第一発電所
【所在地】岩手県盛岡市
【種別】ケーブルカー
【設備名称】インクライン
【編成】客車1両×1路線
【運行形態】単線単行方式
【用途】発電室アクセス(関係者専用)
【最寄りバス停(平日)玉山(たまやま)中学校入口(歩1時間)
【航空写真】確認不可
【ストリートビュー】確認不可
【管理者】岩手県庁
【取水】岩洞ダム
【放水】岩洞第二発電所
    ここの発電室は、発電所の地下約300mの位置に存在する。この発電所は、岩洞湖(がんどうこ)の水を利用しているとはいうものの、岩洞ダムからは直線距離で約10km離れている。両地点の落差を利用しているのだが、その有効落差は400m超である。
    インクラインもかなり大規模であり、距離500m超で所要時間約10分である。事前連絡すれば見学可能であり、このインクラインに乗車することができる。
    なお、第二発電所は、第一発電所からさらに低位(西)の位置に存在し、両者は直線距離で5km超離れている。

(5)  大橋地下第一・第二発電所
【所在地】岩手県釜石市(かまいしし)
【種別】スロープカー(跨座式)
【愛称】地底銀河鉄道はまゆり
【編成】EL2両&客車1両×1路線
【運行形態】単線1編成方式
【区間】乗り場~水力発電所
【用途】発電所アクセス(関係者専用)
【最寄り駅】陸中大橋(りくちゅうおおはし)(歩25分)
【航空写真】確認困難
【ストリートビュー】確認困難
【管理者】釜石鉱山株式会社
    ここには、電動カートも存在する(概要はこちら)。
    かつて釜石鉱山田中製鉄所(せいてつじょ)の時代に、鉱石輸送のためのインクラインが存在した。

(6)  花輪(はなわ)シャンツェ
【所在地】秋田県鹿角市(かづのし)
【種別】スロープカー(跨座式)
【編成】電車1両×1路線
【運行形態】単線単行方式
【用途】滑降起点アクセス(利用者専用)
【最寄りバス停(平日)】花輪スキー場(歩5分)
【航空写真】確認可能
【ストリートビュー】確認困難
    スキーフェスタに参加すれば、スロープカーに乗車することができる。

(7)  椿漁港インクライン
【所在地】秋田県男鹿市(おがし)
【種別】ケーブルカー
【設備名称】インクライン
【編成】貨車1両×1路線
【運行形態】複線2両交走式
【用途】材木輸送(関係者専用)
【最寄りバス停】椿(つばき)漁協前(歩5分)
【航空写真】確認困難
【ストリートビュー】確認困難
    このインクラインは、既に閉鎖された。材木を港まで運び出していた。

(8)  仁別国民の森
【所在地】秋田県秋田市
【種別】ケーブルカー
【設備名称】インクライン
【編成】貨車1両×1路線
【運行形態】単線単行方式
【用途】材木輸送(関係者専用)
【最寄りバス停】仁別(にべつ)リゾート公園入口(歩2時間40分)
【航空写真】確認困難
【ストリートビュー】確認困難
    このインクラインは、既に廃止された。

(9)  大森山(おおもりやま)ゆうえんちアニパ
【所在地】秋田県秋田市
【種別】モノレール
(跨座式)
【設備名称】ゾウレグホーンJr.(ジュニア)
【容姿】SL列車
【編成】EL1両&客車4両×1路線
【運行形態】単線1編成方式(環状)
【用途】園内遊覧
    ここには、遊覧鉄道も存在する(概要はこちら)。

(10)  田沢湖(たざわこ)スイス村
【所在地】秋田県仙北市(せんぼくし)
【種別】ケーブルカー
【設備名称】登山リフトカー
【編成】客車1両×1路線
【運行形態】単線単行方式
【用途】展望台アクセス
【最寄りバス停】上大沢(かみおおさわ)
【航空写真】確認困難
【ストリートビュー】確認困難
    この施設は、既に閉鎖された。

(11)  稲庭城(いなにわじょう)
【所在地】秋田県湯沢市(ゆざわし)
【種別】スロープカー(跨座式)
【編成】電車1両×1路線
【運行形態】単線単行方式
【区間】山麓~山頂
【用途】入場アクセス
【最寄りバス停】稲庭城前(歩1分)
【航空写真】確認可能
【ストリートビュー】確認困難
【投稿写真】確認可能
    このスロープカーは、当初2両編成であったが、1両スタイルに更新された。定員は、変わらず12人である。
    ここの天守閣は、今昔館(こんじゃくかん)という資料館である。

(12)  チャチャワールドいしこし
【所在地】宮城県登米市(とめし)
【種別】ラックカー(跨座式)
【設備名称】登山電車
【編成】電車1両×1路線
【運行形態】単線単行方式
【用途】展望台アクセス
【最寄りバス停】芦倉(あしぐら)(歩10分)
【航空写真】確認困難
【ストリートビュー】確認困難

(13)  加護坊(かごぼう)パークゴルフ場
【所在地】宮城県大崎市(おおさきし)
【種別】ラックカー(跨座式)
【設備名称】モノレール
【愛称】さくらシャトル
【編成】電車1両×1路線
【運行形態】単線単行方式
【区間】クラブハウス~うめコース
【用途】コースアクセス(利用者専用)
【最寄りバス停(平日)上郡沢(かみごおりさわ)(歩35分)
【航空写真】確認困難
【ストリートビュー】確認困難
    この施設のホームページにおいては、利用時の人数条件に関する記述が見受けられないので、1名でも利用可能であると推察される。したがって、所定の料金さえ支払えば、このラックカーに乗車することができそうである。

(14)  鳴子(なるこ)ホテル
【所在地】宮城県大崎市(おおさきし)
【種別】ケーブルカー
【編成】客車1両×1路線
【運行形態】単線単行方式
【区間】旧館~本館
【用途】施設間移動(宿泊者専用)
【最寄り駅】鳴子温泉(歩5分)
【航空写真】確認不可
【ストリートビュー】確認不可
    このケーブルカーは、既に廃止された。

(15)  鳴子(なるこ)ダム
【所在地】宮城県大崎市(おおさきし)
【種別】
  ① ラックカー(跨座式)
  ② ケーブルカー
【設備名称】インクライン
【車両愛称】
  【ラックカー】鳴太郎
【編成】
  【ラックカー】電車1両×1路線
  【ケーブルカー】客車1両×1路線
【運行形態】単線単行方式
【用途】(関係者専用)
  【ラックカー】ダム下アクセス
  【ケーブルカー】船舶輸送
【最寄りバス停】鳴子ダム前(歩1分)
【航空写真】確認可能
【ストリートビュー】
  【ラックカー】確認可能
  【ケーブルカー】確認不可
【投稿写真】
  【ラックカー】確認可能
【管理者】国土交通省
【河川】江合川(えあいがわ)
【ダム湖】荒雄湖(あらおこ)
    ラックカーは、下流側左岸に存在する。ダム湖左岸の沿道に出入口(下図の☆印)が存在し、そこから通路(トンネル)を進んで十字路を右折すると上駅が存在する。見学ツアーに参加すれば、このラックカーに乗車することができる。
    ケーブルカーは、ダム湖左岸(管理事務所前)に存在する。グーグルマップの航空写真よりもナビタイムの通常地図のほうが確認しやすい。
    ここには、堤体内に上段監査廊と下段監査廊が存在する。その下段監査廊の最深部にアクセスするためのエレベータが存在するが、そのエレベータは牽引(けんいん)式ではなくラック式である。

ラックカー
(赤)
ケーブルカー(青)

(16)  岩堂沢(がんどうさわ)ダム
【所在地】宮城県大崎市(おおさきし)
【種別】
  ① スロープカー(懸垂式)
  ② ケーブルカー
【設備名称】インクライン
【編成】
  【スロープカー】電車1両×1路線
  【ケーブルカー】貨車1両×1路線
【運行形態】単線単行方式
【用途】(関係者専用)
  【スロープカー】ダム内上下移動
  【ケーブルカー】船舶輸送
【最寄り駅】中山平(なかやまだいら)温泉(歩1時間20分)
【航空写真】
  【スロープカー】確認不可
  【ケーブルカー】確認可能
【ストリートビュー】確認不可
【管理者】農林水産省
【河川】江合川(えあいがわ)
【ダム湖】螢泉湖(けいせんこ)
    見学ツアーに参加すれば、このスロープカーに乗車することができる。

ケーブルカー

(17)  宮崎鉱山
【所在地】宮城県加美町(かみまち)
【種別】ケーブルカー
【設備名称】インクライン
【用途】鉱石輸送(関係者専用)
【最寄りバス停(平日)】陶芸の里ゆ~らんど(歩2時間)
【航空写真】確認困難
【ストリートビュー】確認困難
【管理者】荒川鉱業株式会社
    この鉱山は、既に閉鎖された。

(18)  仙台オープン病院
【所在地】宮城県仙台市
【種別】ラックカー(跨座式)
【設備名称】斜行リフトエレベーター
【編成】客車1両×1路線
【運行形態】単線単行方式
【区間】屋上~ヘリポート
【用途】患者搬送(関係者専用)
【最寄りバス停】鶴ケ谷(つるがや)五丁目東(歩3分)
【航空写真】確認可能
    グーグルアースのほうが確認しやすい。
【ストリートビュー】確認困難
    この病院はA~C棟で構成され、このラックカーはB棟に存在する。B棟屋上にはヘリポートが存在し、このケーブルカーは搬送された患者を低位側に降ろすためのものである。
    この病院は見学を受け付けているが、屋上を見学することができるか否か不明である。

(19)  ダイアパレスラピュータ国見
【所在地】宮城県仙台市
【種別】斜行エレベータ
【編成】客車1両×1路線
【運行形態】単線単行方式
【用途】集合住宅内移動(住民専用)
【最寄り駅】国見(くにみ)(歩10分)
【航空写真】確認困難
【ストリートビュー】確認困難
    これは、住民専用の設備である。したがって、鉄道ファンとしては、節度ある目撃に留めておくことが望ましい。

(20)  佛國寺(ぶっこくじ)
【所在地】宮城県仙台市
【種別】スロープカー(跨座式)
【車両愛称】ナムナム号
【編成】電車1両×1路線
【運行形態】単線単行方式
【区間】駐車場~佛國寺
【用途】霊園内移動
【最寄りバス停】佛國寺前(歩1分)
【航空写真】確認可能
【ストリートビュー】確認可能
【訪問日】2022年6月24日(金)

駐車場駅

    往路の動画はこちら

佛國寺

    復路の動画はこちら

(21)  八木山(やぎやま)ベニーランド
【所在地】宮城県仙台市
【種別】モノレール(懸垂式)
【設備名称】スカイジェット
【編成電車1両×1路線
【運行形態】単線N両方式(環状)
【用途】園内遊覧
【最寄りバス停】八木山ベニーランド前(歩1分)
【航空写真】確認可能
【ストリートビュー】確認可能
    乗客自身が運転操作を行う。ここには、他にも遊覧鉄道が存在する(概要はこちら)。

(22)  大倉発電所
【所在地】宮城県仙台市
【種別】ケーブルカー
【設備名称】インクライン
【編成】客車1両×1路線
【運行形態】単線単行方式
【用途】入場アクセス(関係者専用)
【最寄りバス停】下倉(しもくら)(歩5分)
【航空写真】確認可能
【ストリートビュー】確認可能
【管理者】東北電力株式会社
【取水】大倉ダム
【放水】大倉川(おおくらかわ)
    大倉ダム下公園に向かって北上する際の沿道に柵と門扉で囲まれた区画が存在し、その区画内から低位(北東)の第一発電所に向かって軌道が延びている。なお、その区画の門扉に、立入禁止を示す掲示が存在する。したがって、鉄道ファンとしては、節度ある目撃に留めておくことが望ましい。
    グーグルマップにおいて、「大倉発電所」を検索してもこの施設の候補が表示されない。地図上にも存在しない。
    ナビタイムの地図では、「大倉ダム下公園」を「大倉湖畔公園」と表記していた。ナビタイムに対して修正を進言したところ、速やかに承認された(詳細はこちら)。

インクライン

(23)  マリンピア松島水族館
【所在地】宮城県松島町(まつしままち)
【種別】モノレール(跨座式)
【編成電車3両×1路線
【運行形態】単線1編成方式(環状)
【用途】館内遊覧
【最寄り駅】松島海岸(歩5分)
【航空写真】確認困難
【ストリートビュー】確認困難
【訪問日】1993年12月31日(金)
    この施設は、すでに閉鎖された。水族館に存在するモノレールというのは珍しく、しかもこのモノレールの走行環境は屋内であった。

(24)  船岡城址(ふなおかじょうし)公園
【所在地】宮城県柴田町(しばたまち)
【種別】スロープカー(跨座式)
【編成】電車2両×1路線
【運行形態】単線1編成方式
【区間】山麓~山頂
【用途】山頂アクセス
【最寄り駅】船岡(歩20分)
【航空写真】確認可能
【ストリートビュー】確認困難
【訪問日】2022年10月25日(火)
    このスロープカーでは、運転時にスタッフが乗務する。

山麓駅

スロープカー

    往路の動画はこちら

山頂

    復路の動画はこちら

(25)  新鶴子(しんつるこ)ダム
【所在地】山形県尾花沢市(おばなざわし)
【種別】
  ① スロープカー(跨座式)
  ② ケーブルカー
【設備名称】インクライン
【編成】
  【スロープカー】EL1両&客車2両×1路線
  【ケーブルカー】貨車1両×1路線
【運行形態】
  【スロープカー】単線1編成方式
  【ケーブルカー】単線単行方式
【用途】(関係者専用)
  【スロープカー】ダム内移動
  【ケーブルカー】船舶輸送
【最寄りバス停】室内運動場(歩20分)
【航空写真】
  【スロープカー】確認不可
  【ケーブルカー】確認可能
【ストリートビュー】
  【スロープカー】確認不可
  【ケーブルカー】確認困難
【投稿写真】
  【ケーブルカー】確認可能
【管理者】山形県庁
【河川】丹生川(にゅうがわ)
【ダム湖】平成湖(へいせいこ)
    このケーブルカーは、ダム湖右岸に存在する。

ケーブルカー

(26)  月山ダム
【所在地】山形県鶴岡市(つるおかし)
【種別】ケーブルカー
【設備名称】インクライン
【編成】貨車1両×1路線
【運行形態】単線単行方式
【用途】船舶輸送(関係者専用)
【最寄りバス停(土日祝(冬季運休))】月山あさひ博物村(歩40分)
【航空写真】確認可能
【ストリートビュー】確認困難
【管理者】国土交通省
【河川】梵字川(ぼんじがわ)
【ダム湖】あさひ月山湖(がっさんこ)
    このインクラインは、ダム湖左岸に存在する。体験学習会に参加すれば、船舶輸送を見学することができる。

インクライン

(27)  アリオンテック蔵王(ざおう)シャンツェ
【所在地】山形県山形市
【種別】スロープカー(跨座式)
【編成】電車2両×1路線
【運行形態】単線1編成方式
【用途】滑降起点アクセス(利用者専用)
【最寄りバス停】蔵王温泉バスターミナル(歩20分)
【航空写真】確認可能
【ストリートビュー】確認困難
    このスロープカーは、かつて1両編成であったが、2両編成に更新された。

(28)  長井ダム
【所在地】山形県長井市(ながいし)
【種別】ケーブルカー
【設備名称】インクライン
【編成】貨車1両×1路線
【運行形態】単線単行方式
【用途】船舶輸送(関係者専用)
【最寄りバス停(平日)】野川(のがわ)まなび館前(歩50分)
【航空写真】かすかに確認可能
【ストリートビュー】確認困難
【管理者】国土交通省
【河川】置賜野川(おきたまのがわ)
【ダム湖】ながい百秋湖
    このインクラインは、ダム湖右岸の「ながい百秋湖(ひゃくしゅうこ)展望所」に存在する。長井ダム湖面巡視体験に参加すれば、このインクラインに乗車することができる。

インクライン

<B-2> 東北地方(福島県)

(1)  摺上川ダム
【所在地】福島県福島市
【種別】ケーブルカー
【設備名称】インクライン
【編成】貨車1両×1路線
【運行形態】単線単行方式
【用途】船舶輸送(関係者専用)
【最寄りバス停】北野原(歩30分)
【航空写真】確認可能
【ストリートビュー】確認可能
【管理者】国土交通省
【河川】摺上川(すりかみがわ)
【ダム湖】-
    このインクラインは、ダム湖左岸(管理事務所前)に存在する。

(2)  岳ダム
【所在地】福島県二本松市(にほんまつし)
【種別】ケーブルカー
【設備名称】インクライン
【編成】貨車1両×1路線
【運行形態】単線単行方式
【用途】船舶輸送(関係者専用)
【最寄りバス停】岳(だけ)温泉(歩10分)
【航空写真】確認困難
【ストリートビュー】確認困難
【管理者】二本松市役所
【河川】原瀬川(はらせがわ)
【ダム湖】-
    このインクラインは、ダム湖左岸に存在する。

(3)  真野ダム
【所在地】福島県飯館村(いいたてむら)
【種別】ケーブルカー
【設備名称】インクライン
【編成】貨車1両×1路線
【運行形態】単線単行方式
【用途】船舶輸送(関係者専用)
【最寄りバス停】上栃窪(かみとちくぼ)(歩55分)
【航空写真】確認可能
【ストリートビュー】確認可能
【管理者】福島県庁
【河川】真野川(まのがわ)
【ダム湖】はやま湖
    このインクラインは、ダム湖左岸(真野ダム駐車場前)に存在する。

(4)  高の倉(たかのくら)ダム
【所在地】福島県南相馬市(みなみそうまし)
【種別】ケーブルカー
【設備名称】インクライン
【編成】貨車1両×1路線
【運行形態】単線単行方式
【用途】船舶輸送(関係者専用)
【最寄りバス停】原町(はらまち)高校前(歩1時間20分)
【航空写真】確認可能
【ストリートビュー】確認困難
【管理者】南相馬市役所
【河川】水無川(みずなしがわ)
【ダム湖】-
    このインクラインは、ダム湖左岸(管理事務所前)に存在する。

(5)  高倉(たかのくら)鉱山
【所在地】福島県南相馬市(みなみそうまし)
【種別】ケーブルカー
【設備名称】インクライン
【用途】鉱石輸送(関係者専用)
【最寄りバス停】原町(はらまち)高校前(歩3時間)
【航空写真】確認困難
【ストリートビュー】確認困難
    この鉱山は、既に閉鎖された。ここには、トロッコ軌道も存在した。

(6)  坂下(さかした)ダム
【所在地】福島県大熊町(おおくままち)
【種別】ケーブルカー
【設備名称】インクライン
【編成】貨車1両×1路線
【運行形態】単線単行方式
【用途】船舶輸送(関係者専用)
【最寄りバス停】大熊町役場(歩30分)
【航空写真】確認可能
【ストリートビュー】確認可能
【管理者】大熊町役場
【河川】大川原川(おおがわらがわ)
【ダム湖】-
    このインクラインは、ダム湖左岸(管理事務所前)に存在する。

(7)  滝川(たきかわ)ダム
【所在地】福島県富岡町(とみおかまち)
【種別】ケーブルカー
【設備名称】インクライン
【編成】貨車1両×1路線
【運行形態】単線単行方式
【用途】船舶輸送(関係者専用)
【最寄りバス停(平日)】境川(さかいがわ)(歩40分)
【航空写真】確認可能
【ストリートビュー】確認困難
【管理者】福島県庁
【河川】富岡川(とみおかがわ)
【ダム湖】-
    このインクラインは、ダム湖左岸に存在する。

(8)  小玉ダム
【所在地】福島県いわき市
【種別】ケーブルカー
【設備名称】インクライン
【編成】貨車1両×1路線
【運行形態】単線単行方式
【用途】船舶輸送(関係者専用)
【最寄り駅】小川郷(おがわごう)(歩1時間10分)
【航空写真】確認可能
【ストリートビュー】確認可能
【投稿写真】確認可能
【管理者】福島県庁
【河川】小玉川(こたまがわ)
【ダム湖】こだま湖
    このインクラインは、ダム湖左岸に存在する。

(9)  三春ダム
【所在地】福島県三春町(みはるまち)
【種別】ケーブルカー
【設備名称】インクライン
【編成】貨車1両×1路線
【運行形態】単線単行方式
【用途】船舶輸送(関係者専用)
【最寄りバス停】三春の里(歩15分)
【航空写真】確認可能
【ストリートビュー】確認可能
【管理者】国土交通省
【河川】大滝根川(おおたきねがわ)
【ダム湖】さくら湖
    このインクラインは、ダム湖左岸(真野ダム駐車場前)に存在する。

(10)  深田ダム
【所在地】福島県郡山市(こおりやまし)
【種別】ケーブルカー
【設備名称】インクライン
【編成】貨車1両×1路線
【運行形態】単線単行方式
【用途】船舶輸送(関係者専用)
【最寄りバス停】新池下(歩25分)
【航空写真】確認可能
【ストリートビュー】確認困難
【管理者】農林水産省
【河川】多田野川(ただのがわ)
【ダム湖】深田(ふかだ)調整池
    このインクラインは、ダム湖左岸(管理事務所前)に存在する。

(11)  うつくしま未来博
【所在地】福島県須賀川市(すかがわし)
【種別】
  ① ケーブルカー
  ② 斜行エレベータ
【設備名称】
  【ケーブルカー】水力式エレベータ
  【斜行エレベータ】斜行リフト
【編成】客車1両×1路線
【運行形態】単線単行方式
【用途】山頂アクセス
【最寄りバス停】大森田(おおもりた)(歩40分)
【航空写真】確認困難
【ストリートビュー】確認困難
    この施設は、既に閉鎖された。現在の名称は、「うつくしま未来博記念の森」である。
    ここには、ロープウエーも存在した(概要はこちら)。ケーブルカーとロープウエーが直列していた。

(12)  千五沢(せんござわ)ダム
【所在地】福島県石川町(いしかわまち)
【種別】ケーブルカー
【設備名称】インクライン
【編成】貨車1両×1路線
【運行形態】単線単行方式
【用途】船舶輸送(関係者専用)
【最寄りバス停(日祝以外)】母畑ダム(歩7分)
【航空写真】確認困難
【ストリートビュー】確認困難
【管理者】福島県庁
【河川】北須川(きたすかわ)
【ダム湖】母畑湖(ぼばたこ)
    ここのインクラインがネット記事に紹介されているのだが、その場所には新たな設備が建設された。したがって、現在の状況は不明である。このインクラインは、ダム湖左岸に存在した。

(13)  羽鳥ダム
【所在地】福島県天栄村(てんえいむら)
【種別】ケーブルカー
【設備名称】インクライン
【編成】貨車1両×1路線
【運行形態】単線単行方式
【用途】船舶輸送(関係者専用)
【最寄りバス停】羽鳥(歩2分)
【航空写真】確認困難
【ストリートビュー】確認困難
【管理者】農林水産省
【河川】鶴沼川(つるぬまがわ)
【ダム湖】羽鳥湖(はとりこ)(ダム湖百選)
    このインクラインは、堤体の中央部に存在する。

(14)  グランディ那須白河(なすしらかわ)ゴルフクラブ
【所在地】福島県西郷村(にしごうむら)
【種別】スロープカー(跨座式)
【設備名称】リフト
【編成】電車1両×1路線
【運行形態】単線単行方式
【区間】クラブハウス~練習場
【用途】練習場アクセス(利用者専用)
【最寄りバス停(平日)】熊倉四ツ角(くまくらよつかど)(歩20分)
【航空写真】確認困難
【ストリートビュー】確認困難
    案内板の表記はスロープカーであるが、乗り場の表記はリフトである。利用者を惑わすもとである。

(15)  東山ダム
【所在地】福島県会津若松市(あいづわかまつし)
【種別】ケーブルカー
【設備名称】インクライン
【編成】貨車1両×2路線
【運行形態】単線単行方式
【用途】(関係者専用)
  ① ダム内上下移動
  ② 船舶輸送
【最寄りバス停】東山グランドホテル(歩20分)
【航空写真】確認困難
【ストリートビュー】確認困難
【管理者】福島県庁
【河川】湯川(ゆがわ)
【ダム湖】東山(ひがしやま)ダム湖
    船舶輸送用インクラインは、ダム湖左岸に存在する。

(16)  大川ダム
【所在地】福島県会津若松市(あいづわかまつし)
【種別】ケーブルカー
【設備名称】インクライン
【編成】貨車1両×1路線
【運行形態】単線単行方式
【用途】船舶輸送(関係者専用)
【最寄り駅】大川(おおかわ)ダム公園(歩15分)
【航空写真】確認可能
【ストリートビュー】確認困難
【管理者】国土交通省
【河川】阿賀川(あががわ)
【ダム湖】若郷湖(わかさとこ)
    このインクラインは、ダム湖右岸(管理事務所脇)に存在する。
    グーグルマップでは、このダムの位置を示す記号が堤体の左岸に存在していた。グーグルに対して、その位置を堤体の中央に変更するよう進言したところ、速やかに承認された。

インクライン

(17)  湯野上(ゆのかみ)発電所
【所在地】福島県下郷町(しもごうまち)
【種別】ケーブルカー
【設備名称】インクライン
【編成】貨車1両×1路線
【運行形態】単線単行方式
【区間】駐車場~発電所
【用途】貨物輸送(関係者専用)
【最寄り駅】湯野上温泉(歩25分)
【航空写真】確認可能
【ストリートビュー】確認困難
【管理者】株式会社レゾナック
【取水】旭(あさひ)ダム
【放水】阿賀川(あががわ)
    発電所に向かう脇道が存在し、その行き止まり地点に駐車場が存在する。その駐車場から低位(南)に向かって軌道が延びている。軌道の途中に門扉が存在し、その門扉に立入禁止の掲示が存在する。したがって、鉄道ファンとしては、節度ある目撃に留めておくことが望ましい。
    貨車の外観は、手押し台車である。株式会社レゾナックは、かつて昭和電工株式会社という名称であった。
    なお、この施設の名称として「湯ノ上発電所」という名称がネット記事に存在するが、誤認である。ネットに投稿されている画像に映り込んでいる看板に「湯野上発電所」という文字を確認することができる。

インクライン

(18)  大平沼ダム
【所在地】福島県喜多方市(きたかたし)
【種別】ケーブルカー
【設備名称】インクライン
【編成】貨車1両×1路線
【運行形態】単線単行方式
【用途】船舶輸送(関係者専用)
【最寄りバス停(日祝以外)】有隣(ゆうりん)病院前(歩2時間40分)
【航空写真】確認可能
【ストリートビュー】確認可能
【投稿写真】確認可能
【管理者】福島県庁
【河川】濁川(にごりかわ)
【ダム湖】大平沼(おおだいらぬま)
    このインクラインは、ダム湖右岸に存在する。

(19)  関柴ダム
【所在地】福島県喜多方市(きたかたし)
【種別】ケーブルカー
【設備名称】インクライン
【編成】貨車1両×1路線
【運行形態】単線単行方式
【用途】船舶輸送(関係者専用)
【最寄りバス停】下吉(しもよし)(歩55分)
【航空写真】確認可能
【ストリートビュー】確認困難
【管理者】国土交通省
【河川】姥堂川(うばどうがわ)
【ダム湖】関柴(せきしば)ダム湖
    このインクラインは、ダム湖右岸に存在する。

(20)  日中ダム
【所在地】福島県喜多方市(きたかたし)
【種別】ケーブルカー
【設備名称】インクライン
【編成】貨車1両×1路線
【運行形態】単線単行方式
【用途】船舶輸送(関係者専用)
【最寄りバス停(日祝以外)】有隣(ゆうりん)病院前(歩2時間30分)
【航空写真】確認可能
【ストリートビュー】確認可能
【投稿写真】確認可能
【管理者】福島県庁
【河川】押切川(おしきりがわ)
【ダム湖】日中(にっちゅう)ひざわ湖
    このインクラインは、ダム湖右岸に存在する。

(21)  本名(ほんな)ダム
【所在地】福島県金山町(かねやままち)
【種別】巻き揚げ機
【用途】船舶輸送(関係者専用)
【最寄りバス停】川口(かわぐち)車庫(歩40分)
【航空写真】確認可能
【ストリートビュー】確認可能
【管理者】東北電力株式会社
【河川】只見川(ただみがわ)
【ダム湖】-
    この設備は、ダム湖左岸に存在する。この設備がインクラインであるという記述が、ネット記事に存在する。しかし、軌道らしき設備が存在するようには見受けられないので、単なる巻き揚げ機であると感じられる。

(22)  田子倉ダム
【所在地】福島県只見町(ただみまち)
【種別】ケーブルカー
【設備名称】インクライン
【編成】貨車1両×1路線
【運行形態】単線単行方式
【用途】船舶輸送(関係者専用)
【最寄りバス停(土日祝)】田子倉展望台(歩5分)
【航空写真】確認可能
【ストリートビュー】確認困難
【管理者】電源開発株式会社
【河川】只見川
【ダム湖】田子倉湖(たごくらこ)(ダム湖百選)
    このインクラインは、ダム湖左岸(遊覧船前)に存在する。


<C> 関東地方
    関東地方編はこちら


<D~G> 中部地方から九州地方まで
    西日本編はこちら