「無料」の誘惑!超秘境運行のミニSLめぐり(千葉県千葉市)

2025年6月8日(日)


    駅前公園(千葉県市川市)と「花の駅そが」に、ミニ鉄道が存在する。入場無料で運賃も無料である。しかし、両者のミニ鉄道は、月に1日しか運行されない。その運行日は、次のとおりである。
駅前公園】第2日曜日(8月を除く)
【花の駅そが】第2日曜日(8・10月を除く)
    本日は6月の第2日曜日であって両者のミニ鉄道が運行されるのだが、後者の運行は午後のみであり、本日の運行時間は通常の運行時間より短くて13時から14時半までである。運行日が月に1日だけであることと併せて考えると、後者乗車機会は月にわずか1時間半のみという超秘境路線である。
    本日は、両者のミニ鉄道を訪問したい。

行程図
【柏】かしわ
【新鎌ケ谷/新鎌ヶ谷】しんかまがや
【習志野】ならしの
【新津田沼】しんつだぬま
【西船橋】にしふなばし
【行徳】ぎょうとく
【蘇我】そが
【五井】ごい
【海土有木】あまありき

    往復乗車券「柏⇔五井」の営業キロは200km未満であり、「大人の休日倶楽部(クラブ)」ジパング会員割引を適用することはできない。また、「のんびりホリデーSuica(スイカ)パス」(以下「のんびり」)を利用することも考えられるが、都度払いのほうがお得である。その採算は、次のとおりである。
【都度払い】1,511円
【のんびり】2,670円

(1)  谷大仏駅
<関東の駅百選>

歴史を感じさせる駅

    この駅の所在地は、「千葉県鎌ケ谷市(かまがやし)」である。この「かまがや」を漢字表記する場合は、注意が必要である。
【正】鎌ケ谷市
【誤】鎌ヶ谷市
    「ケ」と「ヶ」のどちらが使われているか調べてみた。
【ケ】鎌ケ谷市(鎌ケ谷市役所)/鎌ケ谷駅(東武)/新鎌ケ谷駅(東武)/鎌ケ谷スタジアム(ファイターズ)
【ヶ】千葉県立鎌ヶ谷高等学校(千葉県庁)/新鎌ヶ谷駅(京成/北総)/鎌ヶ谷大仏駅(京成)
    千葉県庁は、校名としては「鎌ヶ谷」を使用しているが、「かまがやし」を漢字表記する場合は「鎌ケ谷を使用している。

表札

(2)  鎌ヶ谷大仏

    一説によると、これは、大仏と称される仏像のなかで(石像以外では)国内最小であるらしい。


(3)  船橋市郷土資料館 無料

    ここには、SLが静態保存されていて、土日祝日限定で運転席が公開される。

D51

(4)  津田沼駅

    津田沼駅のホーム用途は、次のとおりである。
【①番線】総武線快速下り
【②&③番線】総武線快速上り
【④番線】総武線各駅停車下り
【⑤番線】総武線各駅停車上り
【⑥番線】総武線各駅停車上り
    この⑤番線は、下り列車が上り列車となって折り返し運転される。その際に、船橋寄りのポイント(下図の星印)が切り替わる。③番線船橋寄りホーム(下図のヒト形)において、そのポイント切り替えの様子を目撃することができる。
    私は、現役時代によく千葉工業大学を訪問していた。千葉工業大学からオフィスに戻る際に、ここでポイント切り替えを堪能した。

津田沼駅構内配線図

(a) 下りの津田沼行き列車は、A⇒B⇒Cを経由して⑤番線に到着する。
(b) 車掌が降車し、ホームで待機していた運転士が乗車する。最後尾車両が、上り列車の先頭車となる。
(c) 運転士が、運転席で機器を操作すると、ポイント(☆印)が切り替わる。
(d) 上り列車が発車して、C⇒D⇒Eを経由する。

    ③番線からの眺めはこちら。撮影日は、2024年9月21日(土)である。
    本日は、⑤番線からの眺めを堪能した。動画はこちら

    「津田沼~西船橋~行徳」間については、JR東日本と東京メトロとの連絡乗車券が存在し、乗継割引が適用される。IC運賃の場合も適用される。
【個別運賃】
  【津田沼~西船橋】180円(IC178円)
  【西船橋~行徳】180円(IC178円)
【連絡運賃】
  【IC】178円+178円-20円=336円
  【紙】180円+180円-20円=340円
    実は、この乗継割引は、多くの利用者が無意識のうちに利用していることである。自動精算なので、割引されたことに気付いていないだけのことである。

ICカード残額ご利用明細

(5)  駅前公園 無料

    ここには、ミニ鉄道が存在する。
【所在地】千葉県市川市
【種別】
  ① ミニ鉄道(石炭)
  ② ミニ鉄道(蓄電池)
【設備名称】ミニSL
【容姿】
  【蓄電池】DL/ドクターイエロー
【編成1路線
  【石炭】 SL1両&制御車1両&客車4両
  【EL】 EL1両&客車2両
  【ドクターイエロー】EL1両&客車3両
【運行形態】単線1編成方式
【用途】園内遊覧
【運行日】第2日曜日(8月を除く)
【運行者】市川蒸気鉄道クラブ
【最寄り駅】行徳(ぎょうとく)(歩5分)
【航空写真】確認可能
【ストリートビュー】確認可能
    入場無料であり、運賃も無料である。
    駅に近いこともあって、乗客は非常に多い。午前11時頃に訪問したが、待ち時間は30分くらいであった。3編成による頻繁運行であった。

周辺図

    運行区間は、「起点⇒終点」間(左回り)である。残りの「終点⇒起点」間は、回送である。

SL

DL

転車台

(6)  だんごの富士見(ふじみ)屋

    ここは、テレビ東京「出没!アド街ック天国」で紹介された店舗であり、前田敦子(まえだあつこ)行きつけの店として有名である。

みたらしだんご

    タレがたっぷりであり、したたりおちるので注意が必要である。1本税込90円である。安ッ。

(7)  花の駅そが 無料

    ここにも、ミニ鉄道が存在する。
【所在地】千葉県千葉市
【種別】
  ① ミニ鉄道(石炭)
  ② ミニ鉄道(蓄電池)
【設備名称】ミニSL
【容姿】
  【蓄電池】700系
【編成】1路線
  【石炭】SL1両&制御車1両&客車3両
  【蓄電池】先頭車1両&客車3両&EL1両
【運行形態】単線1編成方式(環状)
【用途】場内遊覧
【運行日】第2日曜日(8・10月を除く)
【運行時間】最長13時~15時
【運行者】特定非営利活動法人蘇我ミニトレインクラブ
【最寄りバス停】花の駅そが&ティップネス前(歩1分)
【最寄り駅】蘇我(歩26分)
【航空写真】確認可能
【ストリートビュー】確認可能
    「花の駅そが」という施設は閉鎖されたが、ミニSL運転会は継続されている。入場無料であり、運賃も無料である。おまけに、「最寄り駅⇔最寄りバス停」間の路線バスも無料である。
    運行時間は前述のとおりであり、運行日が月に1日だけであることと併せて考えると、乗車機会は月に最長2時間である。本日の運行時間は、13時00分から14時30分までのわずか1時間半である。
    ここでは、行列ができるほどではなかった。

周辺図

    軌道は、次のとおりである。
  【外周線】5インチと7.5インチの三線軌条
  【内周線】3.5インチと5インチの三線軌条
    両者の5インチレールが、途中で接続されている。
    「起点⇒終点」(左回り)を1周半走行する。残りの半周は回送である。
    このミニ鉄道では、乗車中の動画撮影は禁止されている。

SL列車

SL

N700系

起点駅

外周線と内周線の接続点

(8)  小湊鐵道

    小湊鐵道(こみなとてつどう)では、全駅間について往復乗車券を発売していて割引運賃である。全駅間について往復割引を適用するというのは、非常に珍しい。「五井⇔海土有木」間の場合は、次のとおりである。
【往復】450円
【片道2枚】500円

往復割引乗車券

(9)  海土有木駅
<国登録有形文化財>
駅舎

(10)  千葉こどもの国キッズダム シニア割

    ここには、EL列車が存在する。
【所在地】千葉県市原市(いちはらし)
【種別】EL列車
【設備名称】キッズダムトレイン
【容姿】SL
【編成機関車1両&制御車1両&客車4両×1路線
【運行形態】単線1編成方式(環状)
【用途】園内遊覧
【最寄りバス停】
  【平日】山倉こどもの国(歩8分)
  【毎日】山倉(やまくら)(歩26分)
【最寄り駅】海土有木(あまありき)(歩31分)
【航空写真】確認可能
【ストリートビュー】確認困難
    「山倉こどもの国」バス停は、平日のみの運行である。遊園地に最も近いバス停が、土日祝日運休というのは珍しい。

周辺図

キッズダムトレイン

時刻表

    閉園時刻は16時30分であるが、最終運行時刻は15時50分である。

平面交差を走行するトーマス号

乗車券(IC運賃242円)