郷愁の極み!時刻表の想い出

2022年10月23日(日)


    手元に時刻表のジグソーパズルがある。JTB時刻表の1968年10月号のページ248とページ249である。それは、高崎線・上越線・信越本線下り(その3)と上り(その1)のページである。1968年10月号の国鉄ダイヤは、ヨンサントウと言われる有名な白紙ダイヤ改正である。ジグソーパズルの時刻表を見ると、上野発20時00分から翌日1時00分まで、臨時列車を含めて17本の夜行列車が並んでいる。そのうち、急行が11本で特急は存在しない。急行11本のうち6本には寝台車が連結されている。
    その他に、深夜に終着する列車が目を引く。深夜の終着後は、連絡バスが乗客を輸送するというケースも存在するが、乗客が駅で夜を明かしてから早朝のバスで目的地に向かうというケースも存在した。当時の駅は、夜中でも閉鎖されなかった。乗り鉄の世界では、このように駅で夜を明かすことを「駅ネ」と称した。
① くもとり
    これは、国鉄と秩父(ちちぶ)鉄道の直通運転という珍しい列車である。「くもとり」は、篭原(かごはら)(現在の籠原)行きに併結されて20時34分に上野を出発し、熊谷(くまがや)で解結されて三峰口(みつみねぐち)に23時03分に到着する。
② 尾瀬(おぜ)
    「尾瀬(おぜ)1号」は沼田(ぬまた)着0時52分であり、「尾瀬(おぜ)2号」は沼田(ぬまた)着2時19分である。
③ あらふね
    これは、国鉄と上信(じょうしん)電鉄の直通運転という珍しい列車である。「あらふね」は1時00分に上野を出発し、下仁田(しもにた)に4時13分に到着する。
④ 妙義(みょうぎ)
    妙義(みょうぎ)」は「あらふね」に併結されて1時00分に上野を出発し、熊谷(くまがや)で解結されて横川(よこかわ)に3時47分に到着する。

    JRが発足(ほっそく)するまでは、JTBの時刻表を愛用していた。北海道に行った時は、道内時刻表を携行した。JTBの時刻表よりも道内時刻表のほうがバス路線の情報が多かったのである。インターネットの無かった時代であり、他にバス路線の情報を得るすべが無かった。
     JRが発足(ほっそく)してからは、JR時刻表を愛用した。毎月購入するほどではなかったが、季節列車が登場する号を購入した。すなわち年に4冊である。世の中にインターネットが登場するまでは、時刻表は隠れたベストセラーと言われた。時刻表を愛用していた頃、(誤差5ページくらいで)目的のページを一発で開くことができた。
    インターネットが普及するにつれて時刻表を見る機会も少なくなった。現在は、時刻表を購入しなくなった。

    時刻表を愛読していた頃、よく路線図を眺めていた。現在はJR時刻表を見なくなり、「駅すぱぁと」の路線図を愛用している。JR各社は自社内のみの路線図を公開しているのだが、全国について1ページの図というのは、「駅すぱぁと」の他には見つけることができない。
    路線図を見ていて、見飽きるということがない。いつまででも見続けることができる。私が、もしスマホを使えない無人島で暮らすことになって、本を1冊だけ持参することができる場合、それはJR時刻表である。ぜひ、年4回届けてほしい。

    旅行の行程については、事前に具体的に決める主義である。現地に着いてから考えるという方針ではない。事前に行程を決める作業が最も楽しいのである。フリー切符と通常運賃ではどちらが得かと詳細に検討する。旅行当日は、行程に従って粛々と実践するのみである。次図は、行程図の例である。

行程図(2010年7月18・19日)

    路線図を見ると旅の衝動にかられる。効率的な行程はどのような行程であろうかなどと考え始めると、乗換案内アプリを開くことになる。
この頃になると行程図を書かなくなり、調べた行程を投稿記事の下書きとして書き連ねておくようになった。実践したら、その下書きに写真や動画を貼り付けて開示している。