「やまぶきバス やまぶきバス」って何やねん!ナビタイムの哀しい系統名

2025年11月21日(金)


    奈良県川上村(かわかみむら)に、大滝(おおたき)ダム・学べる防災ステーションという施設が存在する。その最寄りバス停は、次のとおりである。
【川上村役場】学べる防災ステーション
【奈良交通】大滝ダム学べる防災ステーション
    それぞれが、独自の名称を採用することは、各事業者の裁量の範囲内である。とはいうものの、あえて異なる名称にする理由を知りたいものである。
    また、施設の名称は「大滝ダム・学べる防災ステーション」である。奈良交通がバス停名称に「・」(なかぐろ)を採用しなかった理由も知りたいものである。

    この両者のバス停を目指すための起点となる鉄道駅は、近鉄の大和上市(やまとかみいち)駅である。「大和上市駅~大滝ダム・学べる防災ステーション」間の乗換案内を確認したところ、次なる状況であった。

バス停名称

    いくつかの気になる点が、存在する。

(1)  川上村役場

    川上村役場が運行している「やまぶきバス」の大和上市駅最寄りバス停の名称は「上市駅」なのだが、「上市駅」の次のバス停として「上市」というバス停も存在する。混乱を避けるためにも、「上市駅」ではなく「大和上市駅」としたほうがよいと感じられる。仮に、混乱を生じることではないと仮定しても、駅名が「大和上市」であるにもかかわらずバス停名称を(「大和上市駅」ではなく)あえて「上市駅」としている理由を知りたいものである。

(2)  奈良交通

    奈良交通のホームページでは、トップページの主要バス停留所時刻表をいう段落に「大和上市駅」という名称は存在すが「上市駅」は存在しない。
    また、時刻表検索ページにおいてはバス停名称を指定することによって、指定されたバス停を含む時刻表を表示させることができる。そこでも、時刻表を表示させるためのバス停名称として「大和上市駅」は存在するが「上市駅」は存在しない。その「大和上市駅」を選択すると、時刻表が表示されるのだが、その時刻表では、「大和上市駅」ではなく「上市駅」と表記されている。選択対象のバス停名称が「大和上市駅」であるにもかかわらず、時刻表では(「大和上市駅」ではなく)あえて「上市駅」としている理由を知りたいものである。

    奈良交通に質問したいのだが、ホームページにおいて問い合わせフォームもメールアドレスも見つけることができない。
    奈良交通の関係者のかたが本記事を目撃したら、本記事の下辺に示すメールアドレス宛に一報いただきたい。

    なお、同ホームページにおける運行系統図では、「大和上市駅」というバス停が存在する。したがって、正しい名称は「大和上市駅」であって、時刻表の「上市駅」という名称は誤植であると推察される。但し、ストリートビューや投稿画像によって実際のバス停の表記を確認することは、困難である。

(3)  ナビタイム(アプリ版)

    ナビタイムでは、川上村役場が運行する「やまぶきバス」の情報も奈良交通が運行する「ゆうゆうバス」の情報も収録されている。また、ナビタイムでは、名称の異なるバス停が隣接している場合、いずれかのバス停名称を代表的に採用している。したがって、ナビタイムのバス停としては、「大和上市駅」は存在するが「上市駅」は存在しない。それは、システムの制約上やむをえないことなのかもしれない。しかし、「やまぶきバス」の検索結果を表示する場合は、「大和上市駅」ではなく「上市駅」を表示してほしいものである。それは困難な仕様ではないと感じられる。

    ナビタイムアプリによって川上村役場が運行する「やまぶきバス」を検索していて不思議な状況に遭遇した。
    「やまぶきバス」の区間について検索した場合、その検索結果の系統名称部分に「やまぶきバス やまぶきバス」という表記が現れる。例えば「上市駅⇒学べる防災ステーション」間を検索した場合のイメージは、下図のとおりである。

検索結果(イメージ図)

    系統名称部分の正しい表記は、「奈良県川上村 やまぶきバス」や「川上村コミュニティ やまぶきバス」などであると推察される。ナビタイムに進言してみた。

<進言主旨>
    奈良交通の「やまぶきバス」を検索すると、系統名称として「やまぶきバス やまぶきバス」という表記が現れる。「奈良県川上村 やまぶきバス」や「川上村コミュニティ やまぶきバス」などの表記にすべきである。

    ナビタイムでは、問い合わせに対して回答しないことになっている。

<結果>
    従来どおりである(2025年11月21日現在)。

(4)  ナビタイム(Web版)

    大滝ダム周辺のバス停を検索すると、先頭に「大滝ダム学べる防災ステーション」が表示され、次に「学べる防災ステーション」が表示される。バス停から大滝ダムまでの距離は、前者が501mで後者は510mである。両者の差は、9mである。
    ストリートビューにおいて、両者のバス停の位置を目撃することができる。下り便も上り便も、両バス停は並んで立っている。したがって、両バス停の距離は、せいぜい1mである。
    すなわち、ナビタイムが示す距離は信ぴょう性が低いと感じられる。

    ナビタイムに、進言してみた。

<進言主旨>
    「大滝ダム学べる防災ステーション」バス停から大滝ダムまでの距離は501mで、「学べる防災ステーション」バス停から大滝ダムまでの距離は510mである。両者の差は、9mである。
    ストリートビューにおいて、両者のバス停の位置を目撃することができる。下り便も上り便も、両バス停は並んで立っている。したがって、両バス停の距離は、せいぜい1mである。
    精度向上に期待したい。

    ナビタイムでは、問い合わせに対して回答しないことになっている。

<結果>
    従来どおりである(2025年11月21日現在)。