も少し目立つようにしといてぇな!「普通列車&新幹線」の列車選択

2022年6月9日(木)


    2021年6月27日に「えきねっと」が改版された。新版の「えきねっと」を利用していて、いくつかの留意事項に遭遇したので、忘れないように記述しておこうと思う。

(1)  乗車券区間と特急券区間が異なる場合

(a)  新幹線&普通列車

    「A⇒B⇒C」という区間を想定する。「A⇒B」間は新幹線で「B⇒C」間は普通列車である。「えきねっと」を利用する場合の手続きは、次のとおりである。一般の場合も「大人の休日倶楽部(クラブ)」ジパング会員割引(以下「大休(おときゅう)30割」)の場合も同じである。
① 「えきねっと」で「A⇒B⇒C」間の乗車券と「A⇒B」間の特急券を紙切符として申し込む。
② 指定席券売機で発券する。

(b)  普通列車&新幹線

    次に、「A⇒B」間が在来線普通列車で「B⇒C」間が新幹線である場合について考えてみたい。通常は、(a)と同様にすればよい。
    ここで注意しなければならないのは、「B⇒C」間の新幹線は自動的に選択されるのだが、希望する列車が選択されない場合がある。

【例】 姨捨(おばすて)⇒長野⇒大宮


    下表の黄色で示した列車は、「えきねっと」において姨捨(おばすて)出発日時として6月10日16時00分を設定した場合と同日17時00分を設定した場合に現れる列車である。新幹線列車については、白地の列車も存在するのだが、それは現れないのである。

長野着発時刻表

    16時53分に長野に到着して、カフェで休憩してから17時56分発の「かがやき512号」に乗車するというのは想定外なのである。そのような行程はひねくれ者のすることであろうか。いや、そのようなことはない。早めに長野に着いて時間的余裕をみておくということは大いにありうる行程である。姨捨発16時19分と17時20分の間には普通列車は存在しない。姨捨出発設定を17時00分にすると、17時56分発の「かがやき512号」は現れない。長野到着が17時50分で長野出発が17時56分の「かがやき512号」では乗換時間が短すぎるという判断であると推察される。
    実は、このような場合に対して、「えきねっと」では、後続列車の発車時刻を選択することができるようになっている。その入口は小さな時計マークであり、多くの利用者は気付かないかもしれない。もっと目立つようにしてもらいたいものである。

(2)  電子切符割引

    新幹線eチケットは、普通車指定席特急券が割引(以下「電子割」)となり、かつ付与ポイントが増加する。割引額と付与ポイントは次のとおりである。
【運賃&料金】一般価格の200円引き
【付与ポイント】1%が5%に増加
  【ビューカード由来】0.5%が3%に増加
  【えきねっと由来】0.5%が2%に増加

  但し、新幹線eチケットは、乗車券と特急券の同時購入に限られ、電子切符にできる区間は新幹線駅同士でなければならない。したがって、前後に在来線普通列車区間を含む場合は、その区間のみ別払いとなり、割高になるケースが多い。
    一般に乗車券については通し区間にしたほうがよい。しかし、乗車券区間と新幹線区間が異なると紙切符に限られる。それを電子切符にすることはできない。その結果、電子割を利用することができない。

(3)  指定席のみの申し込み
    リニューアル前の「えきねっと」では、「えきねっと」で指定席を確保した状態で、「みどりの窓口」において大休30割の乗車券を購入する際に、確保した指定席を大休30割で発券してもらうということが可能であった。しかし、現在の「えきねっと」ではそれができず、「えきねっと」で乗車券も併せて申し込む必要がある。
    大休30割が適用可能な乗車券であっても、「えきねっと」で適用可能な乗車券は限られている。また、「えきねっと」で適用可能であっても電子切符にできない乗車券もある。
【適用可能&電子切符可能】
① 営業キロが200km超の片道乗車券
② 片道営業キロが200km超の往復乗車券
【適用可能&電子切符不可】
    片道営業キロが「100km超200km以下」の往復乗車券
【適用不可】
    連続乗車券

(4)  ジパング倶楽部
    ジパング倶楽部割引(以下「ジ3割」)についても、「えきねっと」で予約し確保しておいて窓口で発券してもらうということができなくなった。乗車券も料金券も窓口で申し込んで購入しなければならない。
    なお、大休30割では特急券のみの追加購入が可能であるが、ジ3割では特急券のみの追加購入はできない。

(5)  おトクなきっぷ
    「えきねっと」で申し込みできるものを除き、「おトクなきっぷ」と組み合わせる指定券を「えきねっと」で予約することはできなくなった。「おトクなきっぷ」と組み合わせる指定券を指定席券売機か窓口で申し込んで購入しなければならない。

(6)  乗車券のみ
    「えきねっと」で乗車券のみ申し込んだ場合、それを「えきねっと」で取消することはできるが、変更することはできない。

(7)  特急券の追加申し込み
    「えきねっと」で乗車券のみ申し込んだのちに、「えきねっと」で特急券のみを追加申込することはできない。指定席券売機で特急券のみを追加申込することはできるが、特急券の下車駅は乗車券にしたがって自動決定される。