超ドロドロコテコテ愛憎劇!華流・韓流時代劇

 2022年6月29日(水)


    
華流(ふぁーりゅう)時代劇(中国の時代劇)と韓流(はんりゅう)時代劇(韓国の時代劇)のうち、連続テレビドラマにのめりこんでいる。1作品はいずれも60話前後で構成されていて、日本で言えばNHKの大河ドラマに相当する。しかし、その内容は独特の文化であるように感じられる。連れ合いは、「可哀想、可哀想、あぁ面白い。」と言っている。

    かつてはツタヤプレミアムの動画見放題を利用していて、用事の無い日は1日24時間のうち10時間くらい視聴していた。動画の通信速度は約40分/GB(ギガバイト)である。私のスマホの1か月間の通常速度通信量は15GBであり、通常速度で動画を見続けると、約2日間で低速状態となる。しかし、低速状態でも動画を無理なく視聴することができるので、事実上無制限である。
    当時、ツタヤの専用アプリで通信速度を知ることができるので試してみた。私のスマホの下り通信速度は次のとおりである。単位はM(メガ)bpsである。スマホの仕様値も併せて記載する。
測定値】
  【通常状態】約5.0
  【低速状態】約0.5
【仕様値】
  【通常状態】75
  【低速状態】  1

    それらの動画を視聴する際のシステム構成は次のとおりである。
【私のスマホ】Wifi(ワイファイ)ルーター
【連れ合いのスマホ】専用アプリでツタヤプレミアムにアクセス
【テレビ】連れ合いのスマホのキャスト(投影)機能により動画を表示
【Chromecast Ultra(クロームキャストウルトラ)】テレビをWifiに繋ぐ


①  時代背景
【華流時代劇
    そのほとんどは、三国(魏(ぎ)、呉(ご)、蜀(しょく))時代と、清王朝のものである。
【韓流時代劇
    そのほとんどが朝鮮王朝である。三国(高句麗(こぐりょ)、百済(ぺくちぇ)、新羅(しるら))時代や高麗(こりょ)時代のものもある。なお、高麗(こりょ)はKOREA(コリア)の語源となった国名である

②  内容
    病弱な陛下
を支える側近と皇位・王座を狙う側近、あるいは皇太子・世子(せじゃ)と陛下の側室などとの権力闘争であり、その中で皇太子・世子などと女性との恋愛が複雑に交差する。主人公の男女が幼い頃に将来を約束し、ふたりが野山をかけめぐるというアホらしいシーンが描かれるが、身分の違いから別々の道を歩くことになる。この女性が主人公になることが多く、出世していく様子が描かれる。
    人間関係は複雑で、それを頭に入れるだけでも疲れる。その複雑な人間関係を明らかにするためのストーリーをよくも考えつくものだと感心させられる。

③  俳優
    女優では、華流時代劇の女性がなかなかの美形揃いであることに驚かされる。
    韓国では、男性は切れ長の目が美形であるとされていて、男性主人公は切れ長の目であることが多い。フィギュアスケートの 羽生結弦(はにゅうゆづる)は韓国でも人気が高いが、彼の切れ長の目が韓国女子を惹き付けるのかもしれない。
    また、SMAP(スマップ)の中では、草彅剛(くさなぎつよし)が韓国で最も人気があるのも理解される。

④  音楽
    ハラハラドキドキの場面では、これでもかというほどの(オーケストラ演奏の)効果音楽が流れる。また、恋愛感情が高揚する場面では、これでもかというほど切ない歌が流れる。

⑤  毒薬
    我が身を守るためであれば、肉親であっても殺し合う。毒殺は当たり前で、誰もが毒薬を常備している。

⑥  贈賄
    日本の時代劇でも贈賄
(ぞうわい)場面が描かれるが、日本の時代劇以上に贈賄は当然のこととされているように感じられる。

⑦  
袖口
    袖口(そでぐち)にはさまざまな物を隠し持つことができる。手紙、薬、金銭、アクセサリーなどが袖口から取り出される。まるで「ドラえもん」の四次元ポケットである。
    和服の袂(たもと)は袋状態なので、物体を保持することができる。しかし、中国や韓国の服は普通の細身の袖なので、袖口に物を隠しても、腕を下に向けると物体が落ちるはずである。しかし、なぜかしっかりと保持されている。毒薬は瓶(びん)入りであることが多く、その袖口から取り出す場面が登場する。取り出す前は腕を下に向けているのだが、なぜか、が落ちることはない。
    また、金銭を常時携帯しておくことは理解できるが、毒薬やその解毒剤までも常時携帯しているかのごとく描かれる。「そりゃいだろう」とツッコミを入れたくなる。

⑧  危機
    韓流時代劇において顕著な傾向であるが、主人公が反勢力に追われると、必ずと言っていいほど崖っぷちに追い詰められる。その崖下は必ず川である。主人公は、崖から川に投身するのであるが、決して死ぬことはない。乳児が崖下に投げられても、必ず救助する者が現れ、一旦は水中に沈んだ乳児が蘇生するという場面もあった。「そりゃ無いだろう」とツッコミを入れたくなる。

⑨  号泣
    親や子供などの死を哀しむ場面では、大声で泣き叫ぶ。現代の韓国社会における事故のニュースなどでよく目にする光景である。

⑩  出生の秘密
    多くの場合、主人公には出生(しゅっしょう)の秘密がある。陛下の子を身ごもった女官(にょかん)が追っ手に終われながらも、密かに出産したり、双子のうちのひとりを陛下が女官
に預けて逃がすなどである。主人公は成長したのちにその経緯を知って、宮廷に戻るというパターンである。

⑪  脈診(みゃくしん)
    医師は、脈を診るだけで病名を当ててしまう。懐妊したか否かも判別し、胎児の性別まで当ててしまうのは驚きである。

⑫  男装の女性主人公
    女性主人公が男装するという設定がよく使われる。特にその主人公が武術に秀でていることが多い。また、私の主観であるが、その女性は、男装のほうが似合っていることが多い。

⑬  妓楼
    必ずといっていいほど
妓楼(ぎろう)が登場し、重要な役割を演じる。男性主人公が妓生(きーせん)と懇意にしているケースもある。

⑭  拷問
    どのストーリーにも必ず拷問場面が登場する。椅子に縛り付けた状態で、こん棒で太ももを締めつける。それでも白状しない場合は、胸に焼きゴテを当てるのである。

⑮  処刑
    日本では、切腹を命じるという処刑があるが、中国や韓国では、それに相当するのは服毒死である。陛下が罪人に毒を下賜(かし)するということであり、これは温情のある死刑である。冷酷な死刑としては、公開での打首が一般的である。
    最も冷酷な処刑方法は、公開での八つ裂きである。5頭の牛が罪人の首、手首、足首を5方向に引っ張るのである。

⑯  お仕置き
    皇后・王妃や側室が女官
を罰する場合や女性貴族が下女(げじょ)を罰する場合は、その女官や下女のふくらはぎを棒切れで何度も打つ。ふくらはぎはみみず腫れになる。

⑰  結末
    善人と悪人の区別が明確な勧善懲悪ものであるが、ハッピーエンドというのは少なく、悪人側だけでなく主人公も含めて善人側も皆死亡するという結末が多い。

<お気に入りドラマ>
    私のお気に入りドラマを紹介したい。(ネタバレにご注意)

<華流時代劇>

【第1位】如懿伝(にょいでん)~紫禁城に散る宿命の王妃~
    (詳細はこちら)
    (主演:ジョウ・シュン)
    これはツタヤの動画見放題対象外であり、全話をテレビ放送版で視聴した。このドラマは、清朝の宮廷を舞台として、皇后を始めとする妃嬪(ひひん)たちの生き残りをかけた陰謀策略を描いたものである。ストーリーはもちろんのこと、映像も音楽も非常に魅力的である。特に映像にリアリティが感じられる。ネット情報によると、このドラマの製作費は96億円であり、世界で165億回再生されたらしい。

【第2位】瓔珞(えいらく)~紫禁城に燃ゆる逆襲の王妃~
    (詳細はこちら)
    (主演:ウー・ジンイェン)
    これは、私たちふたりが華流時代劇を見始めるきっかけになった作品であり、当初はテレビ放送版を視聴していた。その後、連れ合いがツタヤプレミアムを契約して、(動画見放題対象外なので)DVD版を視聴するようになった。このドラマも、「如懿伝・・・」同様に、清朝の宮廷を舞台にしたドラマである。悪人に立ち向かう主人公の痛快さが魅力であり、一介の女官である主人公が皇帝に悪態をつく場面が最高に愉快であった。このドラマの最終話はハッピーエンドであったが、そこには、予期せぬ哀しい結末が待ち受けていて、涙なくしては見られない。「なにもそこまでしなくてもいいのに・・・」というのが連れ合いと私の感想である。
    ネット情報によると、このドラマの製作費は48億円であり、世界で180億回再生されたらしい。また、中国当局は社会主義的価値観に悪影響を及ぼすとして、このドラマを放送中止にした。
    このドラマは、「如懿伝・・・」と全く同じ時代背景であり、登場人物が「如懿伝・・・」とほとんど重複している。但し、主人公は、「如懿伝・・・」とは異なり、善悪の立場が入れ替わっている。このドラマも「如懿伝・・・」と同様に、細かいストーリーはもちろんのこと、映像も音楽も非常に魅力的であり、映像美も「如懿伝・・・」に非常に似ていて、やはりリアリティが感じられる。
    このドラマは2018年7月公開開始で「如懿伝・・・」は2018年8月公開開始であり、両者は、2018年中国のインターネットドラマランキングで1位、2位となった。
    なお、私は、「瓔珞・・・」を鑑賞したのちに「如懿伝・・・」を鑑賞したのだが、その順番で鑑賞して良かったと感じた。

【第3位】月に咲く花の如く
    (詳細はこちら)
    (主演:スン・リー)
    これは、清朝末期に実在した女性商人の出世物語である。タイトルからすれば、ベタなラブコメディかと予想され、序盤はまさに予想どおりであって、ほんわかとした内容であった。しかし、話が進むにつれて、登場人物が次々と他界するという予期せぬ悲劇の連続に驚かされる。持病の悪化以外で他界した者(他殺、自殺、事故死、獄中死)は、次のとおりである。
        夫、我が子(胎児)、夫の父、夫の従妹(いとこ)、夫の叔父、その妻(叔母)、養父、主人公を慕う男、その父、その母、その兄、夫の元許嫁(いいなずけ)、その父、悪役の男、その護衛・・・計15人
    さらに、主人公を慕う男は、主人公の相手役という役柄なのだが、2度他界するという視聴者裏切りのおまけ付きである。

【第4位】明蘭(めいらん)~才媛の春~
    (詳細はこちら)
    (主演:チャオ・リーイン)
    これは、栄(そう)の時代に中流家庭の側妻(そばめ)の娘として生まれた女性が不遇な境遇を乗り越えるドラマである。主人公の周囲には、他の側妻、異母姉、伯母、夫の元妻、夫の養母など多くの悪人がおり、主人公は彼らと対決することとなる。
    映像が丁寧であり、演出が非常に写実的である。

【第5位】大明皇妃(だいみんこうひ)-Empress of The Ming-
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    (主演:タン・ウェイ)
    これは、明(みん)の時代における実在の皇后をモデルとしたドラマである。他のドラマにありがちな謀略に翻弄されるという場面が無く、リアリティに惹(ひ)きこまれる。特に、のちに義父母となる皇太子夫妻の会話が庶民的で愉快である。このドラマの前に「女医明妃伝〜雪の日の誓い〜」を見たので、ふたりの皇帝を対比して鑑賞することができた。

【第6位】王女未央(びおう)-BIOU-
    (詳細はこちら)
    (主演:ティファニー・タン)
    これは、南北朝時代に、主人公がさまざまな謀略に立ち向かいながら、恋愛を成就(じょうじゅ)するという、ありきたりな物語である。しかし、ネット情報によると、このドラマは230億回再生されたらしい。私は、その要因は主人公の活躍だけではなく、脇役に特徴があると感じている。このドラマには、脇役としてふたりの異母姉妹が登場する。その姉妹の瞳は、ちょっと大きめである。おそらく瞳のコンタクトレンズを使用しているものと推察される。通常、善人と悪人は容貌(ようぼう)ではっきりしていて、誰が善人で誰が悪人であるか一目瞭然である。その異母姉妹の姉である長楽(ちょうらく)(演:リー・シンアイ)は、冒頭から容貌どおりの悪女ぶりを発揮する。しかし、妹である常茹(じょうじょ)(演:マオ・シャオトン)は、前半では容貌どおり何事にも控えめで非力な性格であるが、後半では自分の愛を貫くために主人公に害を及ぼす狡猾(こうかつ)な性格となるのである。その常茹の容貌がすごい。それはまるでアプリのキャラクターのような容貌であり、ネットでは整形疑惑が炎上している。その可愛らしい容貌が毒気(どくけ)のあることばを口にするのである。そこがこのドラマの魅力ではないだろうか。

【第7位】独孤伽羅(どっこから)~皇后の願い~
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    (主演:フー・ビンチン)
    これは隋(ずい)建国に基づいたドラマであり、ストーリー自体は普通である。主人公(伽羅)を含む3姉妹が登場するのだが、全体の前半では、その長女である般若(はんじゃく)(演:アン・アン)の活躍がおもしろい。

<韓流時代劇>

【第1位】華政(ファジョン)
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    (主演:イ・ヨニ)
    これは、韓流時代劇の王道である。史実に基づいた権力闘争がテーマになった勧善懲悪ハッピーエンド物語である。主人公は、貞明公主(ジョンミョンこんじゅ)という実在の女性である。緊迫した場面で流れる音楽が印象的である。また、この主人公はちょっと垂れ目であり、その目に涙をたたえた演技が魅力的である。

【第2位】奇(き)皇后 〜ふたつの愛 涙の誓い〜
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    (主演:ハ・ジウォン)
    これは、私が韓流(はんりゅう)時代劇を見始めるきっかけになった作品であり、高麗(こりょ)の貢女(こんにょ)から元(げん)の皇后に登りつめた実在女性の活躍を描いたドラマである。舞台は中国の元であるが、韓国ドラマである。全体のストーリーは申し分ないのだが、結末はモヤモヤ感が残る。

【第3位】火の女神(めがみ)ジョンイ
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    (主演:ムン・グニョン)
    これは、「有田焼の母」と言われる女性陶工を主人公にした出世物語である。前半はさほど魅力的というストーリーではなかったが、終盤に近づくにつれて緊迫感に満ちた場面となる。また、珍しく納得の行く結末であった。

【第4位】ホジュン~伝説の心医~
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    (主演:キム・ジュヒョク)
    これは、卑しい身分から宮廷の主治医にまで上り詰めた実在の医師を描いた超大作であり、非常に感動する内容であった。
    ホ・ジュンが執筆した書物「東医宝鑑(とういほうかん)」は、世界記録遺産に登録されている。

【第5位】宮廷女官(にょかん)チャングムの誓い
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    (主演:イ・ヨンエ)
    これは、実在した朝鮮初の女医を描いたドラマである。

【第6位】善徳(そんどく)女王
    (詳細はこちら)
    (主演:イ・ヨウォン)
    これは、新羅(しるら)における実在の女王を描いたドラマである。

【第7位】王女の男
    (詳細はこちら)
    (主演:ムン・チェウォン)
    これは、敵対するそれぞれの勢力に属する男女(キム・スンユとイ・セリョン)の恋物語であり、韓国版「ロミオとジュリエット」である。全体のストーリーは申し分ないのだが、結末はモヤモヤ感が残る。このドラマの中で、父親(スンヤン大君(てぐん))に反目する娘(セリョン)が、父親の前で、「お父様との親子の縁を切ります。」と言って、自分の頭髪の束を小刀で根元からバッサリと切る場面が痛快である。


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