乗れなくても見過ごせない!ちちぶ路でインクラインめぐり(埼玉県秩父市(ちちぶし))

2025年5月18日(日)


    大滝(おおたき)発電所と合角(かっかく)ダムに、インクラインが存在する。本日は、それらのインクラインを訪問したい。

行程図

(1)  秩父路遊々フリーきっぷ

    採算は、次のとおりである。
【パス】1,700円
【都度払い】2,800円

    「秩父路(ちちぶじ)遊々フリーきっぷ」は電子きっぷであり、旅情に欠けるのが残念である。

(2)  影森(かげもり)駅

貨物ホーム

昭和電工株式会社の倉庫
昭和電工株式会社現:株式会社レゾナック

    「影森駅⇒貨物線を見渡せる踏切」間の徒歩経路については、影森駅西側に近道が存在する。調査当時のグーグルマップにおいて「影森駅⇒貨物線を見渡せる踏切」間の徒歩経路を表示させてもその経路は表示されない。

近道

(3)  龍河山大渕寺(りゅうがさんだいえんじ)

    ここは、秩父三十四ヶ所観音霊場の札所(ふだしょ)二十七番である。


(4)  三輪線武甲線

    影森から2本の貨物線が延びている。
三輪線】影森~三輪鉱業所
武甲線】影森~秩父鉱業
    三輪(みのわ)線は現役であるが、武甲(ぶこう)線は廃止された。

周辺図

A点における影森側

A点における三峰口

B点における影森

B点における三峰口

B点における三峰口

三輪線

ゲート


    残念ながら、誤植が存在する。
【誤】一車づつ
【正】一車ずつ

三輪鉱業所

C点における影森

C点における三峰口

D点における影森

D点における三峰口

D点における影森側

D点の影森寄り

D点における秩父鉱業側

    ここから先は、遊歩道として整備された。

(5)  西武乗り入れ列車

    この列車は、西武鉄道から秩父鉄道への乗り入れ列車である(詳細はこちら)。この列車を含めて、西武鉄道から秩父鉄道への乗り入れ列車は土日祝日のみの運行である。そのおかげで、本日は行程を早めることができる。


(6)  秩父バス一日乗車券

    採算は、次のとおりである。
【パス】1,000円
【都度払い】1,941円


    バス車内でこれを購入した際、日付の「年」が「24」になっていた。その旨(むね)を運転手に伝えたら、運転手は手書きで「4」の位置に「5」を加筆した。やれやれ。
    本日は、この乗車券をさらに5回利用したが、咎(とが)められることはなかった。

(7)  大滝発電所

    ここには、インクラインが存在する。
【所在地】埼玉県秩父市(ちちぶし)
【種別】ケーブルカー
【設備名称】インクライン
【編成】客車1両×1路線
【運行形態】単線単行方式
【用途】導水管保守(関係者専用)
【最寄りバス停】
  【低位】
    【自由乗降地点】駐車場(歩1分)
    【バス停】強石(こわいし)(歩2分)
  【高位】
    【自由乗降地点】石碑前(歩7分)
    【バス停】強石(歩8分)
【最寄り駅】三峰口
  【低位】歩32分
  【高位】歩35分
航空写真確認困難
【ストリートビュー】確認可能
【管理者】東京発電株式会社
【取水】大滝ダム
【放水】吉野川(よしのがわ)
    グーグルマップにおいて大滝発電所の所在地を探す場合、「大滝発電所」というキーワードを入力しても発電所は候補表示されない。次のとおりである。
  【大滝発電所】取水堰は候補表示されるが発電所は候補表示されない
  【東京 大滝発電所】発電所と取水堰が候補表示される
    但し、「大滝発電所」というキーワードのまま検索開始を指示すると、両者が表示されていずれかを選択する画面となる。
    発電所と取水堰(しゅすいせき)は、直線距離で2km超も離れている。グーグルマップにおいて、両者は次なる名称で示されている。
  【発電所】東京発電(株)大滝発電所
  【取水堰】大滝発電所 取水堰

周辺図
【石碑】高野林太郎の石碑
【道標】御岳山(おんたけさん)登山道入口
【駐車場】発電所駐車場
【A】出入口A
【B】出入口B
【C】出入口C

駐車場看板

出入口A(周辺図参照)

発電所全景

低位側の駅

低位側

出入口B(周辺図参照)

高位側

    御岳山登山道入口経由で上位道路に行ける。

道標

上位道路における低位側

出入口C(周辺図参照)

上位道路における高位側

上位道路における高位側

    「高野林太郎の石碑」経由で高位側の駅に行けるのだが、上位道路からでも行ける。

高位側の駅

高位側の駅における低位側

塵芥処理置場

塵芥輸送機

塵芥回収装置

    この装置の左側に、塵芥(じんかい)輸送機が存在する。それを経由して塵芥処理置場に降ろすと推察される。

(8)  秩父ジオグラビティパーク

    川の中央上空に、バンジージャンプのジャンプ台が存在する。まるで野猿(やえん)のようなスタイルであるが、ジャンプ台が移動するわけではない。利用者は吊り橋を渡ってジャンプ台に移動する。そのスリルも魅力になっていると推察される。

遠景

近景

(9)  三峰口(みつみねぐち)駅
<関東の駅百選>

開業当時の面影を残す素朴な駅

みそポテト

郷愁

構内

線路末端

(10)  SLパレオエクスプレス

    本日は、SLパレオエクスプレスの運行日である。乗車はしないのだが、転車風景を見たことがなかったので、見学する。

三峰口駅到着直前

転車台

転車台

    SLは、三峰口駅に到着後ただちに客車から解結され、1回のスイッチバックを経てから転車台の手前まで移動する。SLの後部を転車台に向けた状態である。ここで、運転士は駅舎に向かう。昼食をとると推察される。保守要員が、給水と給油を行う。12時35分頃に運転士が再びSLに乗車する。そして、SLが転車台に進入する。
    この手順では、SLの後部を転車台に向けた状態で給水給油を行っている。演出という観点で言えば、転車したのちに給水給油を行うほうがよい。理由は、次のとおりである。
① 先に給水給油を行うと、見学者を長く待たせることになる。
② SLの前部を転車台に向けた状態で給水給油を行うほうが、見学者に対して見えがよい。

転回中
    動画はこちら
    転角度は、180度である。1回転余計に回転するという演出は無かった。水上(みなかみ)駅における「SLぐんま」は、1回転余計に回転した。転角度は540度なので、今風に言えばファイブフォーティである(詳細はこちら)。


SL転車台のしくみ

    説明文に示す「セメント工場」は、秩父セメント第一工場のことである。現在は更地になっている。
    なお、残念なことに、誤植が存在する。

残念
【誤】1台づつ
【正】1台ずつ

転線中
    動画はこちら
    転車を終えたSLは、2回のスイッチバックを経てから、後退しながら客車に連結される。

再び客車に連結されたSL

(11)  合角ダム

    ここにも、インクラインが存在する。
【所在地】埼玉県秩父市
【種別】ケーブルカー
【設備名称】インクライン
【編成】貨車1両×1路線
【運行形態】単線単行方式
【用途】船舶輸送(関係者専用)
【最寄りバス停】女形(おながた)入口(歩8分)
航空写真確認可能
【ストリートビュー】確認可能
【投稿写真】確認可能
【管理者】埼玉県庁
【河川】吉田川(よしだがわ)
【ダム湖】西秩父桃湖(にしちちぶももこ)
    調査当時のグーグルマップでは、「管理所」ではなく管理事務所と表記していたが、ストリートビューによると「管理所」であった。グーグルマップに修正を進言したら、速やかに修正された。

周辺図

遠景

近景

    かなり大きな艇庫である。小学校の体育館くらいはある。

銘板

堤体

西秩父桃湖

記念碑

記念碑