JR東日本の高崎支社に2台のSLと2編成の客車が存在する。JR東日本では、それらを組み合わせて、次なる列車名を付して、高崎から主に水上(みなかみ)や横川(よこかわ)まで往復している。
列車名
この列車は、土日祝日のみ運行され、首都圏に比較的近いこともあって、常に9割程度埋まっている。したがって、ひとり旅の場合は、少々居づらい想いをすることになる。自分以外の3名がグループ客となると我が身の運の無さを嘆くしかない。しかし、そのような不運から解放される妙案があるので紹介したい。
この両客車の座席は、全て定員4名のボックス席で構成されている。その座席は、1車両のうち1ボックスのみ非売席である。「えきねっと」で座席表を開くと、非売席については選択ボタンが表示されないので、非売席の場所を容易に知ることができる。例えば、「高崎~水上」間の場合は、次のとおりである。
【旧型客車】水上寄りの東側(水上に向かって右側)
【12系客車】水上寄りの西側(水上に向かって左側)
その非売席(上図で言えば22番席)は、立入禁止状態ではなく、誰でも利用できるフリースペースになっている。JR東日本としては公式にフリースペースと表現してはいないが、自由な着席を容認している。ということは、窮屈な思いをして満席ボックスにじっと座っているのではなく、その非売席でのびのびと過ごすことができるのである。したがって、指定席券としては非売席の向かい側の席(上図で言えば21番席)を指定しておいて、実際には非売席でゆったり過ごすのがよい。先客がいないことを狙うのであれば、始発駅(下りの場合は高崎)において真っ先にその非売席に着席することがオススメである。乳幼児連れの家族がベビーカーを置くこともあるので、なるべく早く着席したほうがよい。但し、相席になることやベビーカーを置くことを拒むことはマナー違反である。
ひとり旅に限らず、ふたり旅の場合でも、自分たちが予約したボックス席の残席に他者が予約している場合は、この非売席を利用すると気楽である。
なお、両端の客車の場合は、スタッフが車販のワゴンを置いたり、団体旅行の添乗員がその非売席を利用することもある。したがって、両端以外の客車のほうが狙い目である。