かつて、スロープカーと斜行エレベータについて記述したことがある(詳細はこちら)。スロープカーには、遊覧鉄道としての楽しさがある。しかし、斜行エレベータは、車両が斜めに移動するということ以外、一般ビルの垂直エレベータと何ら変わりないので、心折れるタイプであることが多い。
横浜市は丘陵地が多く、そこの集合住宅は斜面に建設されることが多い。斜面に建設されたマンションや住宅街は、それ自体が特別な雰囲気を呈している。まるで地中海の住宅群かと見間違うような住宅街もある。斜面住宅の萌(も)え具合に魅せられたマニアも存在する。
そのような住宅街では、斜行エレベータが多用される。本日は、首都圏の斜行エレベータをはしごしてみたい。
春日部(かすかべ)から東京に行く場合、大宮乗り換えと柏(かしわ)乗り換えの2案が考えられるが、柏乗り換えのほうが乗り換えが容易である。
復路の「保土ケ谷(ほどがや)⇒柏」間については、乗車券を分割するとお得である。これは、「横浜~品川」間の運賃が、京急との競合により特別に安価に設定されているためである。
【A案】分割(品川下車無し)
① 保土ケ谷⇒横浜 136円(IC)
② 横浜⇒品川 300円(紙)
③ 品川⇒柏 650円(紙)
合計 1,086円
【B案】分割(品川下車有り)
① 保土ケ谷⇒品川 396円(IC)
② 品川⇒柏 649円(IC)
合計 1,045円
【C案】非分割(品川下車無し)
保土ケ谷⇒柏 1,100円
「柏⇒新橋(しんばし)」間と「保土ケ谷⇒柏」間についは、普通列車(快速を含む)のグリーン車を利用する。「保土ケ谷⇒柏」間については、1枚の普通列車用グリーン券で普通列車(快速を含む)のグリーン車を乗り継ぐことができる。
特急列車においては、普通車とグリーン車に料金差ほどの違いを感じてはいない。しかし、普通列車(快速を含む)においては両者の違いは歴然としている。したがって、特急列車のグリーン車を利用することはめったにないが、普通列車(快速を含む)のグリーン車はよく利用している。
なお、大宮において「大宮⇒東京」間における普通列車(快速を含む)のグリーン車に着席しようとしても既に満席になっていることが多い。しかし、柏において「柏⇒東京」間の普通列車(快速を含む)のグリーン車に着席することは、確実性が高い。その点においても、大宮乗り換えではなく柏乗り換えのほうが優位である。
JR東日本は、1月31日までの期間限定で、通常より少ないポイント数でSuica(スイカ)グリーン券と交換できるというキャンペーンを実施していた。1月31日に本日分のSuica(スイカ)グリーン券を申し込んでおいたので、それを利用する。
両区間の営業キロはいずれも50km超であり、グリーン料金の価格比較は、次のとおりである。
【ポイント交換(限定)】400P【ポイント交換(通常)】600P
【一般(土日祝)】800円 品川で2本の普通列車(快速を含む)のグリーン車を乗り継ぐのだが、1枚の普通列車用グリーン券で2本の普通列車(快速を含む)のグリーン車を乗り継ぐためには、品川で改札口を出るわけにはいかない。したがって、前述の3案について普通列車用グリーン料金も併せて評価すると、次のとおりである。
【A案】分割(品川下車無し)
① 運賃(保土ケ谷⇒横浜) 136円(IC)
② 運賃(横浜⇒品川) 300円(紙)
③ 運賃(品川⇒柏) 650円(紙)
④ 料金(保土ケ谷⇒柏) 400P
合計 1,486円
【B案】分割(品川下車有り)
① 運賃(保土ケ谷⇒品川) 396円(IC)
② 料金(保土ケ谷⇒品川) 400P
③ 運賃(品川⇒柏) 649円(IC)
④ 料金(品川⇒柏) 400P
合計 1,845円
【C案】非分割(品川下車無し)
① 運賃(保土ケ谷⇒柏) 1,100円
② 料金(保土ケ谷⇒柏) 400P
合計 1,500円 したがって、乗車券についてはA案を採用する。すなわち、次なる手順である。
① 保土ケ谷駅の指定席券売機で「横浜⇒品川」間と「品川⇒柏」間の片道乗車券を購入する
② 保土ケ谷駅の改札機にSuicaを投入して入場する
③ 柏下車時に次のとおり精算する
【横浜⇒柏】①で購入した「きっぷ」を提出する
【保土ケ谷⇒横浜】②で使用したSuicaを提示してチャージ残高で支払う
なお、「ほどがや」を漢字表記する場合は、注意が必要である。
【保土ケ谷】保土ケ谷公園(神奈川県庁)/保土ケ谷区(横浜市役所)/保土ケ谷駅(JR東日本)/保土ケ谷駅東口(横浜市営バス)
【保土ヶ谷】保土ヶ谷バイパス(国土交通省)/シャリエ保土ヶ谷公園(多くの不動産業者)/保土ヶ谷駅東口(神奈中バス)
国と自治体で相違があることに興味を覚える。
ネット記事では、「保土ケ谷」よりも「保土ヶ谷」のほうが多いように感じられる。これは、Windowsパソコンで「ほどがや」を漢字変換した場合に、変換候補として「保土ヶ谷」のみが表示される(IME2010の場合)ことが原因していると推察される。
(1) 普通列車のグリーン車
Suicaグリーン券は電子きっぷであり、旅情に欠けるのが残念である。
(2) 赤坂見附(あかさかみつけ)駅
ここには、斜行エレベータが存在する。赤坂見附(あかさかみつけ)駅と永田町(ながたちょう)駅との間に階段があり、その階段に沿って斜行エレベータが設置されている。
【所在地】東京都港区
【規模】1基
【用途】駅間アクセス
(右側は階段)
(3) コリナス長池
ここには、斜行エレベータが存在する。私は、現役時代に首都大学東京(現:東京都立大学)に行くことが多かった。当時、その帰路に立ち寄ったことがある。本日は二度目の訪問である。
【所在地】東京都八王子市(はちおうじし)
【規模】1基
【用途】住宅地アクセス
(4) セントラルコート溝ノ口(みぞのくち)
ここには、斜行エレベータが存在する。施錠されていて、立ち入ることはできない。
【所在地】神奈川県川崎市(かわさきし)
【規模】1基
【用途】集合住宅内アクセス(住民専用)
(5) インペリアル菊名(きくな)
ここには、斜行エレベータが存在する。施錠されてはいないのだが、立入禁止の掲示が存在する。
【所在地】神奈川県横浜市
【規模】1基
【用途】集合住宅内アクセス(住民専用)
(6) 地下鉄・バス1日乗車券
採算は、次のとおりである。
【1日乗車券】 830円
【都度払い】
① 地下鉄 242円+367円=609円
② バス 220円×4回=880円
合計 1,489円
右上方にある印字は、「日吉-2.18」である。日吉駅入場の際に印字された。
(7) ララヒルズ
ここには、斜行エレベータが存在する。施錠されていて、立ち入ることはできない。
【所在地】神奈川県横浜市
【規模】1基
【用途】集合住宅アクセス(住民専用)
(8) グランドメゾン三渓園(さんけいえん)
ここには、斜行エレベータが存在する。施錠されていて、立ち入ることはできない。ここは崖の上のマンションであり、特に異様な光景である。斜行エレベータは崖の側面に張り付いたような状態である。斜行エレベータというよりも垂直エレベータに近い。
【所在地】神奈川県横浜市
【規模】1基
【用途】集合住宅アクセス(住民専用)
なお、「さんけいえん」の漢字表記については、留意を伴う。
【マンション名】三渓園
【観光施設名】三溪園
【横浜市営バス停名】三溪園入口
【フジエクスプレスバス停名】三渓園入口
【首都高出入口】三溪園出入口
(9) ルネ上星川
ここには、斜行エレベータが存在する。施錠されていて、立ち入ることはできない。ここは、丘の斜面に建設されたマンションである。その風景は異様さを感じる。遠目(とおめ)には戸建(こだて)住宅のように見えるが、マンションらしい。上星川(かみほしかわ)駅のホームからでも眺めることができる。
【所在地】神奈川県横浜市
【規模】2基(高層階用と低層階用) ここには、斜行エレベータが存在する。施錠されてはいないのだが、立入禁止の掲示が存在する。
【所在地】神奈川県横浜市
【規模】1基
【用途】集合住宅内アクセス(住民専用)
(中央の階段下が斜行エレベータ)
(11) シャリエ保土ヶ谷公園
ここには、斜行エレベータが存在する。施錠されていて、立ち入ることはできない。バス停からここまで徒歩5分であるが、上り下りを繰り返す急勾配坂道を往復することとなる。特に、復路はキツい。本日最大の苦行であった。
【所在地】神奈川県横浜市
【規模】1基
【用途】集合住宅内アクセス(住民専用)
(中央の階段下が斜行エレベータ?)
(12) サンヴェール保土ヶ谷
ここには、斜行エレベータが存在する。施錠されておらず、立入禁止の掲示を見つけることもできなかったが、立ち入らないほうがよいように感じられる。
【所在地】神奈川県横浜市
【規模】1基
【用途】集合住宅内アクセス(住民専用)
(13) 普通列車のグリーン車
(15) ゴジラプレート
品川駅のホームに、ゴジラをモチーフにして描かれたプレートが埋め込まれている。これは、東宝(とうほう)映画「ゴジラ」(1954年)において、ゴジラが品川に上陸したことにちなむ図案である。山手(やまのて)線の内回り8号車付近に存在する。
(16) 普通列車のグリーン車
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