同一駅発着でけへんのかい!残念な「えきねっと」の一筆書き「きっぷ」

2022年3月27日(日)


    2020年6月18日に、Yahoo(ヤフー)乗換案内では、同一駅発着が不可である旨を記述した(詳細はこちら)。こたび、「えきねっと」ではどうであろうかと思い、トライしてみたところ、「えきねっと」でも不可であった。残念なことである。

     JR乗車券の場合、遠距離逓減制により、往復乗車券や連続乗車券よりも、経路を工夫して片道乗車券にし、(すなわち一筆書き「きっぷ」にして)目的地で途中下車したほうが安価となるケースが多く、出発駅と到着駅を同一にするということは多用されるアイデアである。例えば、「大宮⇒盛岡⇒秋田⇒新潟⇒大宮」である。

一筆書き「きっぷ」の経路例

    「えきねっと」には、Web(ウェブ)版とアプリ版が存在し、使用している用語は異なるが応答主旨は本質的に同一である。
【Web版】
  【用語】乗車駅と降車駅
  【メッセージ】乗車駅と降車駅は異なる駅を入力してください。
【アプリ版】
  【用語】出発駅と到着駅
  【メッセージ】出発駅と到着駅は異なる駅を入力してください。

エラーメッセージ

    「えきねっと」は単なる乗換案内ソフトではなく「きっぷ」売買を伴うので、煩雑さを避けるために、頻度の少ない検索条件については不可としているのかもしれない。「えきねっと」の設計思想として、次なる思想に基づいていると推察される。
① 乗車経路よりも特急列車等の検索および予約を主眼としている
② 1枚の片道乗車券について特急列車等2本まで乗り継ぎすることを想定している
    (前述の大宮発着経路に合致する列車は少なくとも3本の列車の乗り継ぎとなる)

    念のために、JR東日本に、同一駅発着を可とするよう要望してみた。

<要望>
    次なる区間を設定した。
【大宮⇒盛岡⇒秋田⇒新潟⇒大宮】
    「列車を検索する」を押すと、次なるエラーメッセージが表示された。
【乗車駅と降車駅は異なる駅を入力してください。】
    設定した経路は1枚の片道乗車券として発券することが可能な経路である。「えきねっと」でも受け付けるようにしてほしい。

     JR東日本から回答が届いたのだが、回答内容については開示しないよう要請されている。

<結果>
    従来のままである(2022年4月18日現在)。


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