我田引鉄の悲哀!大船渡線は鍋弦線(岩手県一関市(いちのせきし))

2022年12月3日(土)


    大船渡(おおふなと)線は、途中で大きく迂回(うかい)している。その線形が鍋(なべ)の弦(つる)に似ていることから鍋弦(なべづる)線と呼ばれている。経緯は、次のとおりである。
① 一ノ関(いちのせき)と大船渡を結ぶ路線が計画された
② 経路は「一ノ関⇔陸中門崎(りくちゅうかんざき)⇔千廐(ちうまや)⇔気仙沼(けせんぬま)⇔大船渡」であった
③ 摺沢(すりさわ)から立候補した議員が立憲政友会の支持によって総選挙で当選した
④ 経路は「一ノ関⇔陸中門崎⇔摺沢⇔大船渡」に変更された
⑤ 千廐住民が誘致目的で支持した憲政会が総選挙で勝利した
⑥ 「摺沢⇔大船渡」間については千廐経由に変更された
⑦ 現在に至る

    「一ノ関⇔気仙沼」間については、鉄道よりも路線バスのほうが距離が短く、その所要時間と運賃は次のとおりである。
【鉄道】1時間21~28分/1,170円
【バス】1時間10~15分/1,070円
    なお、大船渡(おおふなと)線はドラゴンレール大船渡線という愛称も持っている。愛称募集当時、アニメ「ドラゴンボールZ」の人気が高かったのである。「一ノ関⇔気仙沼」間については、快速ポケモントレイン気仙沼という観光列車が存在する。敢えて言いたい。ドラゴンボールやないんかい。

    本日は、そのような歴史を刻んだ大船渡線を訪ねてみたい。また、気仙沼線BRT(Bus Rapid Transit、バス高速輸送システム)についても併せて体験してみたい。

行程図

    JR東日本では、「大人の休日倶楽部(クラブ)パス(東日本)」(以下「大休(おときゅう)パス」)というフリー切符を販売している。その特徴は、次のとおりである。
【価格】15,270円
【普通車指定席利用回数】6回
【普通車自由席利用回数】無制限
【有効期間】連続4日間
    一般に、新幹線や在来線特急の普通車指定席を利用して通常期に大宮出発で往復する場合、付与ポイントを考慮すると「くりこま高原/天童(てんどう)/豊栄(とよさか)」以遠であれば、大休パスが最も安価である(詳細はこちら)。

    大休パスは利用可能日が極めて少なく、2022年度の利用可能日は次のとおりである。
        ① 6月23日~7月5日
        ② 11月24日~12月6日
        ③ 1月12日~24日
    本日は、利用可能日である。

    その交通費比較は、次のとおりである。
【大休パス】15,270円
【大休30割】
  ① 運賃(大宮⇔気仙沼) 5,620円
  ② 特急料金(大宮一ノ関) 4,050
  ③ 運賃(気仙沼⇒大宮) 5,430
  ⑤ 特急料金(仙台⇒大宮) 3,600円
  計 18,700

    すなわち、大休30割よりも大休パスのほうが3,430円お得であり、これだけで充分に採算が合う。

    なお、普通車指定席を無料で利用する際に発行される切符は、指定席券ではなく指定券である。指定券と指定席券の違いは次のとおりである。
【指定券】料金表示無し
【指定席券】料金表示有り

(1)  レイルウェイクラブ

    まずは、いつもどおり大宮駅で朝食である。

モーニングセット№2

(2)  大人の休日倶楽部パス(東日本)

乗車券・自由席特急券

    下辺の赤文字は、「指定席券発行開始済み」である。これは、有効開始日変更手続き時におけるスタッフへの注意喚起であると推察される。

【ご案内1】

【ご案内2】

【特典のご案内】

    ニューデイズにおける買い物が10%引きである旨の記載がある。早速利用した。

(3)  新幹線はやぶさ

新幹線指定券

はやぶさ103号

(4)  一ノ関駅

出発直後の左カーブ

    動画はこちら

(5)  陸中門崎駅

    列車は、この駅の出発直後に左へ90度向きを変える。

出発直後の左カーブ

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(6)  柴宿(しばじゅく)駅

    列車は、この駅の手前で右へ90度向きを変える。

到着直前の右カーブ

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(7)  摺沢駅

    列車は、この駅の出発直後に右へ90度向きを変える。

出発直後の右カーブ

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(8)  千厩駅

    列車は、この駅で左へ90度向きを変える。

出発直後の左カーブ

    動画はこちら

(9)  気仙沼駅
<東北の駅百選>(潮の香りがする素朴な駅)

(10)  気仙沼線BRT


(11)  鶴亀(つるかめ)の湯

    これは、トレーラーを改造した銭湯である。


(12)  リアスキッチン

シャーククリスピー&コーヒー

遮断機を上げてBRTを通す

    この遮断機は、BRTを停止させるためのものではなく、BRT道路に一般車を進入させないためのものである。
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(13)  志津川(しずがわ)駅

    ここは、JR東日本のCMにおいて、吉永小百合(よしながさゆり)がたたずんだ駅である。

小百合ポジション

(14)  南三陸(みなみさんりく)さんさん商店街



(15)  阿部茶舗(あべちゃほ)

おしるこ

    「お汁粉(おしるこ)」と「善哉(ぜんざい)」の違いは、次のとおりである。
①関東
スープ状】おしるこ
  【つぶあん入り】田舎(いなか)しるこ
  【こしあん入り】御膳(ごぜん)しるこ
【ペースト状】ぜんざい
②関西
【スープ状】
  【つぶあん入り】ぜんざい
  【こしあん入り】おしるこ
【ペースト状】亀山or金時

    私が生まれ育った北九州市では、つぶあんを使用した水分の多いものが主流であり、水分の少ないタイプやこしあんを使うタイプは無かったような気がする。名称は「ぜんざい」であった。現在はどうなのだろうか。

    なお、私の好みは、次のとおりである。
①スープ状
②つぶあん
③焼き餅(白玉ではなく)

    ところで、「おしるこ」や「ぜんざい」は「甘味処」の定番メニューであるが、その「甘味処」の読みは「あまみどころ」であり、「かんみどころ」は誤りである。「甘味料(かんみりょう)」という読みに引きずられているものと推察される。
    そもそも、「苦み」や「旨み」に並ぶことばとして「甘み」ということばが存在していて、「み」の当て字として「味」という文字が使われるようになった。したがって、「甘味」の読みは「あまみ」なのである。ところが「甘味料(かんみりょう)」ということばが流布(るふ)されるにつれて、「甘味」を「かんみ」と読むようになった。
    現在は「かんみどころ」派が7割という調査結果もあるようなので、「かんみどころ」も正しいとする意見もある。

(16)  モアイ像

(17)  新幹線はやぶさ

新幹線指定券 変更前

    本日は平日ではないので、「特急アーバンパークライナー」が運行されないことに気付いたた。したがって、早着を優先して「こまち38号」を「はやぶさ112号」に変更して帰宅を急ぐことにした。

新幹線指定券 変更後

はやぶさ112号

(18)  駅弁屋

    本日の夕食は、いつもどおり大宮駅の駅弁である。

かに・いくら・焼ホタテ弁当