ペットを「ゲージ」には入れられへんやろ!ロープウエーなどのホームページ

 2022年7月19日(火)


    北海道札幌市に「もいわ山ロープウェイ」という乗り物がある。そのホームページを見ていて、誤植に遭遇した。そのホームページに、「ゲージに入れて・・・」という記述がある。ペットを「ゲージ」に入(い)れることはできない。

     「ケージ」のことを「ゲージ」と表現している。これは、うっかりミスということではなく、「ゲージ」という名称は正しい表現であると誤解していることに起因しているものと推察される。
    テレビでも「ゲージ」という発言に出くわすことが多い。困ったことである。

    国内のロープウエーについて、そのホームページを確認してみたところ、次のとおりであった。
        ケージ派・・・16か所
        ゲージ派・・・15か所
    この計31か所以外については、次のいずれかである。
①別の表現をしている
②ペット同伴禁止である
③ペットに関する記述を見つけられない

    また、ロープウエーの他に、ケーブルカー、美術館、ホテルでも各1か所においてゲージという表現を見つけた。これらも含めると、次のとおりである。
        ケージ派・・・19か所
        ゲージ派・・・15か所

    15か所のゲージ派のうち12か所に修正を進言してみた。

<進言主旨>
    ペット同伴に関する記述において「ゲージ」という表現があるがこれは間違いない情報か。
【ゲージ
・・・guage、寸法の意
【ケージ・・・cage、籠(かご)の意

<回答主旨>
【A・B・C・D・E・J社】修正する。
【F社】検討する。
【G・H・I・K・M社】(未回答(2022年7月19日現在))

<結果>
【A・B・C・D・E・J社】
    進言どおり修正された(2021年7月13日現在)。
【F社】
    「ペットゲージ」は「運搬用ケース」に修正された(2021年7月13日現在)。
【G・H・I・K社】
    修正されてはいない(2021年7月13日現在)。

【G社】もいわ山ロープウェイ(北海道札幌市)
【H社】筑波山ロープウェイ(茨城県つくば市)
【I社】北八ヶ岳ロープウェイ(長野県茅野(ちのし))
【K社】影絵の森美術館(山梨県甲府市)

    15か所のうちの残り3か所については、次なる理由により進言していない。電話すべきか否か悩んでいる。
①  ホームページに問い合わせフォームもメールアドレスも存在しない。
②  ホームページに問い合わせフォームがあるのだが、送信ボタンが無反応状態になっている。

    当のペット用品各社ではどうなのだろうかと思って、調べてみた。「ペットケージ」というキーワードで検索すると、関連するキーワードとして「ゲージ」が存在している。その画面によると、「ゲージ」というキーワードで検索する人が現実に(無視できない程度に)存在していることを示している。これは、閲覧者が検索する際に「ゲージ」という名称で検索することがあることを想定して、「ゲージ」というキーワードでも自社のホームページがヒットするようにしているものと推察される。
    なお、さすがに、ホームページにおける品名としては、「ゲージ」ではなく「ケージ」という名称を使用している。

    2021年7月13日、NHKにおいて、大リーグオールスターゲームの余興であるホームラン競争の中継があった。現地レポータとして、元NHKアナウンサーの久保純子が登場した。その彼女が、番組冒頭において、「大谷選手がバッティングゲージから出て・・・」という旨(むね)を発言したように聞こえた。英語が堪能な彼女が「バッティングゲージ」と表現したのであれば、残念なことである。ネットで調べてみたら、ホームページにおける品名として、「バッティングケージ」も「バッティングゲージ」も存在する。英語圏の人が見たらどう思うであろうか。日本人は大いに恥じるべきである。


<関連記事>