テツ(鉄道愛好家)が最も萌える駅は、東京駅でもなければ新宿駅でもない。それは、鶴見(つるみ)線の海芝浦(うみしばうら)駅である。そこは有名な超秘境駅なのだが、それだけではなく、鶴見線自体が超秘境路線なのである。
鶴見線は、鶴見駅を除き全て無人駅であるが、路線は全線電化されていて、しかも(一部を除き)複線である。また、鶴見線の全線が地方交通線ではなく幹線であり、鶴見線の全駅が横浜市内駅である。このような都会の中の埋(うず)もれ具合は他に無い。
かつて鶴見線を訪れたのはもう30年以上も前のことであるが、懐かしさがつのり、本日は、再び鶴見線をたずねることにした。
最寄り駅からJRの鶴見駅まで行くには、北千住(きたせんじゅ)駅乗り継ぎでJR線経由が最安値なのだが、北千住以南の混雑を避けるために、敢えて浅草乗り継ぎとした。
京急線経由で「最寄り駅~京急鶴見駅」間を往復する場合の乗車券としては次の候補が考えられるが、A案が最安値である。
【A案】「TOKYO探索きっぷ」&「泉岳寺(せんがくじ)以南の普通乗車券」
【B案】「東京スカイツリー®周辺散策フリーきっぷ」&「浅草以南の普通乗車券」
【C案】「空の旅おでかけキップ」&「京急蒲田(かまた)以南の普通乗車券」
【D案】普通乗車券のみ
往復割引乗車券(ゆき)
【ご案内】
【けごん/きぬ等】510円
また、午前の上り「特急しもつけ」の座席選択方針は次のとおりである。
①4号車は浅草駅の出口に近い
②4号車の奇数列は車窓が広い
①4号車は浅草駅の出口に近い
②4号車の奇数列は車窓が広い
③AB席は直射日光を受けない
(3) 浅草駅(東武)
<関東の駅百選>
(4) 浅草駅(東京メトロ)
<関東の駅百選>
(5) 鶴見駅
鶴見線を探索するには鶴見駅から始めるのが礼儀というものである。
(6) 国道(こくどう)駅
<昭和にタイムスリップできる駅>
乗車駅証明書発行機はあるが、使用中止状態であった。ここだけでなく、鶴見線のほとんどの乗車駅証明書発行機が使用中止状態であった。ICカード精算が主流になったため、印刷用紙を補充しなくなったのかもしれない。
(3) 浅草駅(東武)
<関東の駅百選>
駅上はデパート
(4) 浅草駅(東京メトロ)
<関東の駅百選>
仏閣デザインの地下鉄長老駅
都営まるごときっぷ
「浅草-7.29」という印字は、都営浅草駅入場時の印字である。
(5) 鶴見駅
鶴見線を探索するには鶴見駅から始めるのが礼儀というものである。
乗車券
鶴見線路線図
(6) 国道(こくどう)駅
<昭和にタイムスリップできる駅>
改札口
乗車駅証明書発行機はあるが、使用中止状態であった。ここだけでなく、鶴見線のほとんどの乗車駅証明書発行機が使用中止状態であった。ICカード精算が主流になったため、印刷用紙を補充しなくなったのかもしれない。
アーチ状の梁(はり)
ここは、1930年開業当時のままである。
戦時中の機銃掃射跡
右側の金網部分に見える黒い点が機銃掃射跡である。
やきとり店「国道下」
営業開始時刻は16時半なので、訪問時は開店前であった。
乗車券
(7) 浅野駅
構内
乗車券
(8) 海芝浦(うみしばうら)駅
<関東の駅百選>
<日本一海に近い駅>
右側に貨物線が並走していて、いくつもの引き込み線が道路を横切っている。
バスでは行けない。タクシーでも行けない。歩いても行けない。ここは鉄道でしか行けない駅である。しかも行き止まりの終着駅である。さらに、ここは貨物列車の引き込み線のような造りであり、駅の所在地は東芝系列企業の敷地内である。
改札口らしきものはあるが、それは東芝系列企業の守衛所である。したがって、東芝系列企業従業員以外はそこを通ること(すなわち駅の外に出ること)はできず、列車で引き返すしかない。駅の外には道路があるので、タクシーや徒歩で駅に来ることはできるが、駅に入場することはできない。
観光客なんか来なくていい。そんなひとりごとが聞こえてきそうである。
ホームの隣は岸壁であり、東京湾の波がキラメキを見せる。
真夏の太陽がジリジリと照りつけ、凛とした静寂さの中を波の音が割ってはいる。
松尾芭蕉(まつおばしょう)が山寺に登った季節は太陽暦の7月上旬であり、いままさに、立石寺(りっしゃくじ)に立つ松尾芭蕉の境地である。
<「奥のテツ道」の海駅>
<「奥の細道」の山寺>(原文)
山形領に立石寺(りっしゃくじ)といふ(いう)山寺あり。
なお、東芝系列の守衛所には「撮影禁止」の注意書きがあり、「撮り鉄」をがっかりさせる。前回の訪問時にはそのような注意書きは無かった。
(9) 扇町(おうぎまち)駅
<猫の住む駅>
ここも行き止まりの終着駅であり、鶴見線の最も「奥」にある。
(10) 武蔵白石駅
「安善(あんぜん)~大川(おおかわ)」間は、9時~17時においては旅客列車が運行されていない。路線バスで来ることはできるが、時間帯が悪い。したがって、武蔵白石(むさししらいし)駅から歩くことにした。徒歩11分である。
(11) 大川駅
<本数の少ない駅>
海芝浦駅は多少の観光客が来ていたが、ここはさすがに誰もいなかった。駅舎についても、非常に趣(おもむき)がある。
再び、歩いて武蔵白石駅に戻ってきた。
(12) 浜川崎駅
<改札外乗り換えのある駅>
ここは、一般道路を挟んでふたつの駅舎に別れていて、それぞれの駅舎に改札口が存在する。そのふたつの改札口は、南武(なんぶ)線の改札口と鶴見線の改札口である。両者を乗り継ぐには、両者を隔てる一般道路を横断しなければならない。
このような改札外乗り換えは、(新幹線と在来線の乗り換え以外では)ここと折尾(おりお)駅(福岡県北九州市)のみである。折尾駅には陣原(じんのはる)駅と東水巻(ひがしみずまき)駅を結ぶ短絡線がある。その途中位置に短絡線専用ホームがあり、そのホームも折尾駅の一部である。そこには鷹見口という改札口が存在し、折尾(おりお)駅本駅舎と鷹見口の間が改札外乗り換えになっていて、両者は150mほど離れている。
しかし、折尾(おりお)駅は大改造中であり、完成すると、改札外乗り換えは無くなる。そうすると、在来線同士の改札外乗り換えを味わえるのは、ここ浜川崎駅のみになってしまう。(「それがなんやねん」バシッ。)
(13) 住吉屋総本店
<1887年創業>
(14) 川崎大師(だいし)の参道
<残したい″日本の音風景100選″>
(15) 若宮八幡宮郷土資料館 無料
(16) 京急発祥の地記念碑
(17) 駒形堂(こまがたどう)
(18) 特急けごん
【通常】510円
なお、券売機で特急券を購入する場合は、発車前15分を経過すると座席表による座席選択ができず、おまかせとなる。
新芝浦を出発する
海芝浦行き列車
景観抜群で海に一番近い駅
バスでは行けない。タクシーでも行けない。歩いても行けない。ここは鉄道でしか行けない駅である。しかも行き止まりの終着駅である。さらに、ここは貨物列車の引き込み線のような造りであり、駅の所在地は東芝系列企業の敷地内である。
改札口らしきものはあるが、それは東芝系列企業の守衛所である。したがって、東芝系列企業従業員以外はそこを通ること(すなわち駅の外に出ること)はできず、列車で引き返すしかない。駅の外には道路があるので、タクシーや徒歩で駅に来ることはできるが、駅に入場することはできない。
観光客なんか来なくていい。そんなひとりごとが聞こえてきそうである。
ホームの隣は岸壁であり、東京湾の波がキラメキを見せる。
真夏の太陽がジリジリと照りつけ、凛とした静寂さの中を波の音が割ってはいる。
松尾芭蕉(まつおばしょう)が山寺に登った季節は太陽暦の7月上旬であり、いままさに、立石寺(りっしゃくじ)に立つ松尾芭蕉の境地である。
<「奥のテツ道」の海駅>
横浜市に海芝浦(うみしばうら)といふ(いう)無人駅あり。
東芝系列の敷地にして、ことに清閑(せいかん)の地なり。
一見(いっけん)すべきよし、みずからのポリシーによって、鶴見(つるみ)より乗車し、その間(かん)一里(いちり)ばかりなり。
品(ひん)いまだ落ちず。
閑(しず)かさや
鉄にしみ入る
波の声
筆不精(ふでぶしょう)
<「奥の細道」の山寺>(原文)
山形領に立石寺(りっしゃくじ)といふ(いう)山寺あり。
慈覚大師(じかくだいし)の開基(かいき)にして、ことに清閑(せいかん)の地なり。
一見(いっけん)すべきよし、人々の勧(すす)むるによって、尾花沢(おばなざわ)よりとって返し、その間(かん)七里(しちり)ばかりなり。
日(ひ)いまだ暮れず。
閑(しず)かさや
岩にしみ入る
蝉(せみ)の声
松尾芭蕉
なお、東芝系列の守衛所には「撮影禁止」の注意書きがあり、「撮り鉄」をがっかりさせる。前回の訪問時にはそのような注意書きは無かった。
乗車券
(9) 扇町(おうぎまち)駅
<猫の住む駅>
ここも行き止まりの終着駅であり、鶴見線の最も「奥」にある。
昭和を出発する扇町行き列車
改札口で昼寝中の猫
乗車券
「扇町~浜川崎」間はICカード精算した。
(10) 武蔵白石駅
「安善(あんぜん)~大川(おおかわ)」間は、9時~17時においては旅客列車が運行されていない。路線バスで来ることはできるが、時間帯が悪い。したがって、武蔵白石(むさししらいし)駅から歩くことにした。徒歩11分である。
(11) 大川駅
<本数の少ない駅>
ここも行き止まりの終着駅であるが、線路は更に奥へと続いている。貨物列車が通るのかもしれない。旅客列車は朝夕しか運行されていないので、列車でここを訪れるのは至難の技である。
海芝浦駅は多少の観光客が来ていたが、ここはさすがに誰もいなかった。駅舎についても、非常に趣(おもむき)がある。
駅舎
発車時刻表 日中はスカスカ
ホームから見た線路
再び、歩いて武蔵白石駅に戻ってきた。
乗車券
(12) 浜川崎駅
<改札外乗り換えのある駅>
ここは、一般道路を挟んでふたつの駅舎に別れていて、それぞれの駅舎に改札口が存在する。そのふたつの改札口は、南武(なんぶ)線の改札口と鶴見線の改札口である。両者を乗り継ぐには、両者を隔てる一般道路を横断しなければならない。
このような改札外乗り換えは、(新幹線と在来線の乗り換え以外では)ここと折尾(おりお)駅(福岡県北九州市)のみである。折尾駅には陣原(じんのはる)駅と東水巻(ひがしみずまき)駅を結ぶ短絡線がある。その途中位置に短絡線専用ホームがあり、そのホームも折尾駅の一部である。そこには鷹見口という改札口が存在し、折尾(おりお)駅本駅舎と鷹見口の間が改札外乗り換えになっていて、両者は150mほど離れている。
しかし、折尾(おりお)駅は大改造中であり、完成すると、改札外乗り換えは無くなる。そうすると、在来線同士の改札外乗り換えを味わえるのは、ここ浜川崎駅のみになってしまう。(「それがなんやねん」バシッ。)
両駅舎を隔てる道路
【右】鶴見(つるみ)線の駅舎
【左】南武(なんぶ)線の駅舎
南武線の駅舎
<1887年創業>
久寿(くず)餅
これは、添加物·保存料·着色料等を一切使用していないらしい。味は、船橋屋の「くず餅」とほとんど同じである。
【船橋屋】1805年創業
【住吉屋総本店】1887年創業
(14) 川崎大師(だいし)の参道
<残したい″日本の音風景100選″>
大師仲見世(だいしなかみせ)
参道(さんどう)
川崎大師(だいし)
(15) 若宮八幡宮郷土資料館 無料
(16) 京急発祥の地記念碑
乗車券
(17) 駒形堂(こまがたどう)
(18) 特急けごん
往復割引乗車券(かえり)
午後割対象列車は次のとおりである。
【けごん】21/31/33号
【きぬ】125号
また、浅草発スペーシアの座席選択方針は次のとおりである。
①4号車は春日部駅のエスカレータに近い
②偶数列は車窓が広い
①4号車は春日部駅のエスカレータに近い
②偶数列は車窓が広い
③CD席は隅田川(すみだがわ)横断時の車窓が良い