2024年10月27日(日)
北九州市で生まれ育った私にとって、SL列車は想い出深い乗り物である。私が大学1年(1971年)の頃、北海道と九州では、国鉄の旅客路線でSL列車が営業運転されていたが、1975年に国鉄の定期運用のSL列車は完全に姿を消した。
記憶に残るSL列車を想い出してみた。
(1) 室木線
【所在地】福岡県遠賀町(おんがちょう)
【乗車日】1971年頃
室木(むろき)線は、鹿児島本線の遠賀川(おんががわ)駅を起点とする支線である。当時、鹿児島本線は電化されていたが、その支線はほとんど非電化であった。遠賀川駅は母の実家の最寄り駅であったので、幼い頃によく利用した。その駅にいつもSLが停車していた。それが室木線のSLであった。当時、室木線を利用することはなかったが、私は大学1年の頃に、室木線を往復した。客車は2両程度であった。自動扉ではなく、手で取っ手を掴んで、手動で折り畳み式に開閉する扉であった。走行中でも開閉することができた。最後尾の末端は連結のための幌(ほろ)であり、扉はなく完全な解放状態であった。
また、室木駅の近くを山陽新幹線が通ることになり、室木線は、その建設資材を輸送した。室木線は、1985年4月1日に廃止された。
(2) 根室本線のC11
【所在地】北海道厚岸町(あっけしちょう)付近
【乗車日】1972年頃
私が初めて北海道を訪れた際に、C11が牽引する列車に乗ったことがある。どこの駅か忘れたが、運転士はSLを転車台に乗せると、ひとりで人力で押して転車台を回転させた。
(3) 西武鉄道西武山口線
【所在地】埼玉県所沢市(ところざわし)
【乗車日】1981年11月21日(土)
【愛称】おとぎ電車
家族3人で西武園に行った際に、ユネスコ村からの帰路に乗車した。西武山口線は園内施設ではなく、れっきとした公共交通機関である。
(4) むさしの村
【所在地】埼玉県加須市(かぞし)
【乗車日】1984年8月25日(土)
【愛称】さきたま号
このたぐいになると、「遊園地の乗り物」というイメージが強くなり、大のおとながひとりで乗車することはかなりの勇気が必要である。したがって、我が子をプールで遊ばせたいという理由で連れ合いに提案し、家族でプールを満喫した後に乗車した。
(5) 快速SLあそBOY(ボーイ)
【所在地】熊本県熊本市
【乗車日】1989年8月14日(月)
2泊3日の家族旅行の際に乗車した。連れ合いは、車内で飲んだコーヒーが旨かったらしい。
当時の私たち家族は、兵庫県赤穂市(あこうし)で暮らしていた。その最寄り駅である播州赤穂(ばんしゅうあこう)駅においては、私が「快速SLあそBOY」の予約をしたことが珍しかったらしく、私は同駅における有名人になった。
(6) 愛知こどもの国
【所在地】愛知県西尾市(にしおし)
【乗車日】1984年9月23日(日)
【愛称】こども汽車
連れ合いの親族同伴で計14名のグループ旅行の際に乗車した。14名のうち、4名は小児と幼児であり、このSL列車に乗車することについて、誰からも異論は出なかった。
(7) 大井川鉄道(現:大井川鐵道)
【所在地】静岡県島田市
【乗車日】1995年12月31日(日)
【愛称】かわね路(じ)号
2泊3日の家族旅行を兼ねて大井川鉄道(おおいがわてつどう)を乗りつぶした。現在のSL列車は新金谷(しんかなや)駅発着であるが、当時は金谷(かなや)駅発着であった。
寸又峡(すまたきょう)温泉の翠紅苑(すいこうえん)は大正ロマンをテーマにした宿であり、連れ合いがいたく感激した。
行きつけの理髪店を利用していた際に、旅行好きの大女将(おおおかみ)から、「SL列車は土日祝日運転のところばかりで、月休の理髪店商売では乗車する機会が無い。」という主旨を聞いた。私は大井川鉄道のSL列車は平日でも運転している旨を伝えたら、後日夫婦で乗りに行ったらしく、感謝された。
(8) 博物館明治村
【所在地】愛知県犬山市(いぬやまし)
【乗車日】1996年1月1日(月)
2泊3日の家族旅行の際に乗車した。
SL・京都市電一日乗車券
(9) 丸瀬布(まるせっぷ)森林公園いこいの森
【所在地】北海道遠軽町(えんがるちょう)
【乗車日】1998年頃
【愛称】雨宮(あめみや)21号
鉄道全線完乗を目指して乗りつぶしていた際に乗車した。
(10) やながわ希望の森公園
【所在地】福島県伊達市(だてし)
【乗車日】1998年頃
【愛称】さくら1号
鉄道全線完乗を目指して乗りつぶしていた際に乗車した。
(11) グリーンピア二本松
【所在地】福島県二本松市(にほんまつし)
【乗車日】1998年頃
【愛称】あだたら号
鉄道全線完乗を目指して乗りつぶしていた際に乗車した。
(12) ウェスタン村
【所在地】栃木県日光市(にっこうし)
【乗車日】2000年頃
【愛称】ワイパウ号
連れ合いとの鬼怒川散策の際に乗車した。
(13) 修善寺(しゅぜんじ)虹の郷(さと)
【所在地】静岡県伊豆市(いずし)
【乗車日】2010年7月19日(月)
【愛称】ロムニー鉄道
連れ合いとの1泊2日のふたり旅の際に乗車した。
(14) 快速SL銀河
【所在地】岩手県花巻市(はなまきし)
【乗車日】2014年10月26日(日)
連れ合いとの1泊2日のふたり旅の際に乗車した。客車の一部がプラネタリウムになっていて、宮沢賢治の世界を満喫した。
(15) SLもおか
【所在地】栃木県真岡市(もおかし)
【乗車日】2017年2月25日(土)
ときわ路(じ)パス
全景
行先表示板
下館の側線を出発するSLもおか
SL整理券
乗車記念証
客室
記念撮影用制帽
消毒済票
扇風機
JNR(日本国有鉄道)のロゴマーク
ふるさとSL弁当
機関士
車掌
茂木(もてぎ)に到着するSLもおか
転車台に進入する「SLもおか」の
機関車(C11)
「SLもおか」の機関車(C11)
ワンマンショー
(16) 房総里山トロッコ列車
【所在地】千葉県市原市(いちはらし)
【乗車日】2017年3月17日(金)
房総横断記念乗車券
着席整理券
上総牛久(かずさうしく)駅
(アニメ「ゆるゆり」の聖地)
郷愁
全景
【外観】SL(蒸気機関車)
【実態】DL(ディーゼル機関車)
後ろ姿
菜の花とヘッドマーク
展望車
展望車の形式
機関士
車掌
タブレットを持つ駅員
房総里山トロッコ列車の警笛
房総里山トロッコ列車から見た
旧トンネル
飯給(いたぶ)駅にある
世界一広いトイレ
房総里山トロッコ列車に群がる
撮り鉄たち
ここは、「上総大久保(かずさおおくぼ)⇒養老渓谷(ようろうけいこく)」間であり、撮影スポットになっているらしい。
(18) 快速SLレトロ碓氷(うすい)
【所在地】群馬県安中市(あんなかし)
【乗車日】2017年4月2日(日)
(19) 快速SLばんえつ物語
【所在地】福島県会津若松市(あいづわかまつし)
【乗車日】2017年5月20日(土)
普通列車用グリーン券 大休05割
普通列車用グリーン券 ジ3割
グリーン車先頭座席
グリーン車用パノラマ展望室
まさかいくらなんでも寿司
「まさかいくらなんでも」は、「ます、さけ、かに、いくら」をつないだフレーズである。
グリーン車用パノラマ展望室
音声は、「じゃんけん大会」の様子である。
グリーン車用パノラマ展望室
音声は、「じゃんけん大会」の様子である。
機関車とグリーン車を繋ぐ連結器
トンネル走行中の
グリーン車用パノラマ展望室
グリーン車用パノラマ展望室で
聴く汽笛
津川(つがわ)における給油
津川(つがわ)における給水
(20) SLパレオエクスプレス
【所在地】埼玉県秩父市(ちちぶし)
【乗車日】2017年6月10日(土)
(21) SLが牽引(けんいん)する車掌車
【所在地】栃木県真岡市(もおかし)
【乗車日】2017年11月25日(土)
(22) SL大樹(たいじゅ)
【所在地】栃木県日光市(にっこうし)
【乗車日】2017年12月9日(土)
(23) 快速SLぐんまみなかみ
【所在地】群馬県みなかみ町(まち)
【乗車日】2024年9月7日(土)
<高崎駅>
待機中
(②番線南端からの眺め)
「SLぐんまみなかみ」
動画はこちら。
撮り鉄の群れ
「SLぐんまみなかみ」はほぼ2週間に1日の頻度で運行されるので、撮り鉄は少ないだろうと考えていたが、予想外であった。
銘板
列車名
後ろ姿
乗車位置
駅名標
見送り
<水上(みなかみ)駅>
動画はこちら。
運転士は、回転中に観客に手を振る。180度回転すれば充分なのだが、540度回転した。今風に言えばファイブフォーティである。
動画に登場する通過列車は、「特急谷川岳(たにがわだけ)もぐら」である。
D51(静態保存)
(24) 日本工業大学のSL試験運転
【所在地】埼玉県宮代町(みやしろまち)
【種別】SL
【設備名称】SL2109
【編成】SL1両×1路線
【運行形態】単線1編成方式
【区間】博物館~守衛所
【用途】場内遊覧
【運行日】第3土曜日/「若杉祭」開催日
【最寄り駅】東武動物公園(歩20分)
「駅~大学」間のスクールバスを利用することができる。通常は有料であるが、若杉祭開催日は無料である。
【航空写真】確認可能
【ストリートビュー】確認可能
【訪問日】2024年10月26日(土)
ここでは、ほぼ毎月1日の頻度でSL試験運転を実施している。入場無料であり、運賃も無料である。この大学には、現役時代に何度も訪問したことがあるが、SL試験運転の実施日に訪問したことは無かった。
このSLの運転台に乗車することができる。1回の運行における乗客数は、3~5名である。乗客は、乗務員用の乗降口から運転台にはいる。乗客用の階段や梯子(はしご)は、存在しない。ステップに足をのせて、両手で手摺りをつかまなければならない。これほど野趣あふれる遊覧鉄道は、初めてである。運転台に乗車することができる遊覧鉄道は、国内には他に存在しないと感じられる。世界を探しても、存在しないかもしれない。
踏切の先でやや右に曲がる
<番外エピソード>
2012年、勤務先に鉄子が入社し、鉄道の同好会を設立した。私は入会しなかったのだが、会員から伝え聞いた話である。その同好会の行事で秩父(ちちぶ)鉄道のSLパレオエクスプレスの話題になった。その際に、22歳のある男子会員が放った一言(ひとこと)。「エスエルって何ですか。」